事務局メンバーの勝手気ままな『事務局日誌』です。
環境・時事問題から健康法まで幅広く書いています。
(原則的には毎日更新しますが時々お休みもありますので、あしからず!)
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2004/9/30(木) あれもこれも、温暖化が原因ばかり・・・
台風21号の爪痕は深く、土砂崩れなどで死者行方不明者が多数出た他、川の水位が上がり鉄橋が曲がったり、リンゴ園が水田のようになったりと、各地での被害は深刻だったようだ。
「地球温暖化が進むと、21世紀末には発生する台風の数が2割減る一方、勢力は強大になる傾向がある」との試算が先日、気象庁から発表された。これは、26日からイタリアで開催されている専門家会議「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」で報告されたようだ。日本では水不足が懸念される半面、台風が来ると重大な風水害に見舞われる可能性も高まる見通しとのこと。
今でも既に、その傾向が出ているのではないかと思う。今年は日本全体でみれば台風上陸数は多い。(接近数と合わせれば例年と同じくらいとのこと) しかし鹿児島では夏の初めは水不足で、「台風のひとつでも来てくれれば・・・」と願っていたときには来ず、夏の終わりに近づいてから3個続けて大きな台風が襲来し、被害が出た。
もちろん自然現象である台風に対して、「何月何日に、このルートで、これくらいの雨を降らせて!」みたいな願いが叶うわけがない。しかもこれからは更に、私達が願うような台風とはかけ離れていきそうだ。これも、あれも温暖化が原因で・・・ということばかり。嘆く前に、その温暖化を止めることに努力しなきゃ。ロシアも、やっと京都議定書の批准に動き出した。アメリカもなんとかならないかなぁ・・・
今日のエコニュース:環境省は27日、地球温暖化対策で2005年度税制改正で創設を要望している環境税の課税方式について、石油など化石燃料の輸入・製造業者に対象を限る「上流方式」だけでなく、化石燃料を多量に使う工場や事業所などまで範囲を広げる折衷案(ハイブリッド型)を、選択肢に入れる方針を決めた。28日の中央環境審議会(環境相の諮問機関)小委員会に提示する。 (時事通信)


2004/9/29(水) こんなゴミ問題もあります。
またまた台風が鹿児島に上陸。台風16号も、18号も大型だったが、今回も同じように風雨が激しかった。鹿児島は昼前に暴風雨から抜けたが、そのまま四国、本州と縦断し、夜のニュースでは三重県で大きな被害が出ていることを伝えていた。土砂崩れで土にまみれた家屋を見ると、本当に痛ましい。
災害の度に“被害額”というお金の面は取り上げられるが、“ゴミの排出”という問題はあまりニュースにはならない。しかし、これはかなり深刻な問題だ。寿命で廃棄されるのは仕方ないが、まだ十分に使える物、家財道具、車、家屋丸ごと・・・など一夜にして、ゴミになってしまうのだから、持ち主のみならず、私のようなゴミ問題を懸念している者にとっても、心が痛む現象だ。
ゴミと言えば、昨日おもしろい記事が朝日新聞(9/28)に掲載されていた。大分市では、ゴミを減らそうと、10月1日から全職員3800人に携帯用のゴミ袋を配り(1人当たり5枚)、通勤途中や外出時にゴミを拾うように呼びかける、という内容だった。加えて、勤務中に出前を取る場合は割り箸でなく、自分の箸を使う「持ち箸運動」も始めるという。(庁舎内で年間推定30万膳使用しているのを減らす為)
「なかなか、やるなぁ」と感心した。何事も「まずは自分から・・・」。是非、旗振りだけに終わらずに習慣になってほしいと思う。
今日のエコニュース:環境省は27日、2003年の国内のダイオキシン類の総排出量が最大でも404gとなり、対策を始めた1997年の8135gに比べ、95%の削減を達成したと発表した。発生源別では、一般ごみ焼却場から大気への排出が70分の1以下に減少。産業部門では、アルミのリサイクル施設を除いて国の目標値をクリアした。また、同時に発表された03年度のダイオキシン環境調査結果では大気や河川中の平均濃度は前年度より改善傾向にあったが、高松市の新開西公園内で基準値の3倍が検出されるなど、土壌の汚染状況は悪化した。大気で環境基準値を超えたのは、長野県松本市西原公園の1カ所。 (共同通信)


2004/9/28(火) 環境問題と災害は、合わせ鏡
『国連防災会議』が、来年1月に神戸市で開催されることが決まっている。これは阪神大震災から10年を機に日本政府と兵庫県が誘致したもので、先日、国連本部ジュネーブで、その会議で採択を目指す行動計画の草案がまとまった。
世界各地で起きている(起こりうる)災害の防衛策や対処法を話し合う会議だが、地球温暖化が災害の遠因との観点から、気候変動枠組み条約に沿った“温暖化防止政策の促進”が、優先課題の一つに挙げられている。また、日本が阪神大震災の教訓として訴えていた“地域コミュニティーの活用”も盛り込まれた。その他にも、防災国家計画の策定と体制整備、災害危険の事前調査など計50の目標を掲げ、各国政府や国際機関が取り組むべき行動を列挙している。
いろいろな、いわゆる“異常気象”と言われている現象も、「温暖化が原因?!」と推測されるものが多い。世界各地で大規模災害が毎年々々これだけ起きてくると、誰の目にも「何かが変わってきていること」は明らか。
しかも、被害を拡大している原因に森林破壊が絡んでいることが少なくない。中米カリブ海のハイチ共和国では先日のハリケーンによる洪水で700人が死亡、1000人が行方不明になっている。5月にも洪水で3000人が死亡したと伝えられている。これらは、ハイチの人々がわずかな収入のため森林を伐採、必要な食べ物を採集してきた結果、既に国土の森林のうち98%が失われ、地面が雨を吸収する力を失っていることが挙げられている。
でも、生きるために木を切っている人たちに「木を切るからダメなんだよ」とも言えないし・・・一国の問題にせず、それこそ国連みたいなところで、みんなで解決策を探るしかないのだろう。なかなか難しいことだが。
今日のエコニュース:この夏、日本や米国に大きな被害をもたらした大型の台風やハリケーンだけでなく、過去10年間に記録された世界の大災害約7100件のうち、3分の2が暴風雨によるもので、地球温暖化の進行で今後、この種の被害はさらにひどくなる危険性が高いとする、世界の防災に関する国連の報告書案が25日、明らかになった。 (共同通信)


2004/9/27(月) 森林大火災の真相
夕べ、放映された『宇宙船地球号』は、「森を走る恐怖の炎 〜森林大火災の真相に迫る〜」だった。今、世界中の森で森林火災が大規模化しており、その原因を追求した内容だった。
昨年10月、アメリカで起きたカルフォルニア大火災は2週間燃え続け、その炎の速さは1日に16km、なんと東京都の約1.4倍もの面積、3452家屋を焼き尽くした。日本でも、広島県生口島で今年2月に10日間、島の面積の約8分の1にあたる山林を消失させる火災があった。森林火災自体は珍しいことではなく、長い自然サイクルの中のひとつとして、見られていたのも事実。しかし最近の森林火災は今までとは違い、森林を回復不能なほど大規模化している。
それは、外来種の雑草が下草となって森を覆い尽くし、それが枯れ草になって蓄積。“木喰い虫”が、内部から木を食い尽くし“立ち枯れ木”にしてしまう。つまり、森がとても燃えやすい状態になっているのだ。しかも、異常気象による干ばつ、気流の変化が加わり、一度火が出れば、ものすごい速度で広がり何日も燃え続けてしまう。
番組では、下草が刈り取られ柑橘類の木が植えられているところでは、土壌にも水分が多く、飛び火しなかったことを紹介していた。今でも、森林破壊は取り返しがつかないところまできているのに、これ以上森がなくなったら・・・「どうか、地球上のどこの森でも、森林火災が起きませんように!」 祈るような気持ちだ。
今日のエコニュース:原子力災害時に防災拠点となるオフサイトセンター(全国21カ所)の約6割が、事故で放射能の影響を受ける可能性がある「防災重点地域(EPZ)」の内側にあることが、毎日新聞の調べで分かった。重大事故時に、施設が使えない恐れがある。関係者が緊急に集まるためのヘリポートを敷地内に持つセンターも2カ所しかなく、JCO臨界事故後に整備された原子力防災体制の不備が浮かび上がった。(毎日新聞)


2004/9/26(日) 田んぼ便り 〜稲刈り〜
5月9日の雨の中、籾を手蒔きし草と共生させる“自然農法”を始めてから約5ヶ月。(緑米は6/27に苗を手植え) 今日は、いよいよ稲刈り初日。
田んぼ4面のうち、下段1面は水の入りが悪く草の成長を抑えきれなかったため、ほとんど稲が成長できなかった。そのため収穫を断念し、先日草と共に全部刈り取り土に返し残念だったが、あとの3面は草にも負けず、元気に育ってくれた。
今日の参加は4人。仲間みんな1回は参加できるようにと、4回程に分けて稲刈りを行う予定。今日は上段1面の半分を2時間程で刈り取った。休憩を挟んで午後からは、刈り取った稲を束ねて干す作業をした。
稲をカマで刈り取ったのも、束ねるのも初めて。間近で見る稲は実に個性的。成長の違いはあるものの、どれも愛おしく、かわいかった。

稲刈りする前の状態。(右上の1面は、収穫をあきらめ草刈り済み) 右下の苗植えした緑米(餅米)は、近づくとびっくりするほど真っ黒で、田んぼ全体も黒一色になっていた。

これは6/6、手蒔きして1ヶ月目の田んぼ。(緑米はまだ植えていない)
水面から出ているのは草。しばらくは草の優勢が続いていた。

緑米の見かけは真っ黒で黒米みたい。籾殻を剥くと、きれいな緑色だった。

イセヒカリは、黄金色に光り、生米を味見してみると、瑞々しい食感が広がった。

刈り取った稲を束ねて干した。天日に当たって、ますますおいしくな〜れ!
今日のエコニュース:地球温暖化が進めば、21世紀末には国内でブナの生育に適した地域が現在の1割以下の約2300平方キロに減少、中国、四国、九州ではほぼ全滅するとの予測を、独立行政法人森林総合研究所のチームが25日までにまとめた。担当した同研究所の重点研究支援協力員の松井哲哉さんは「ブナの落ち葉や実は森の動植物の大切な栄養分。森の生態系全体に影響を与える」と話している。研究チームは地球温暖化に関する研究者でつくる「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)のデータを基に、2090年代の国内の平均気温が現在より3.6度上がると想定。全国を1キロ四方に分け@冬には雪が降り気温が適度に低い地域で、暖かい気候に向いた樹木が茂らないA厳冬期でも、ブナが枯れる氷点下30度を下回らない等ブナの生育条件に適した地域の面積を算出した。(共同通信)


2004/9/25(土) 森は温泉の恋人?!
ユニークな条例が、大分県直入町議会で協議されている。それは「町温泉資源涵養条例」。これは温泉資源の枯渇防止を目的として、保水力の高い広葉樹の植樹に補助金を交付することなどを盛り込んでいる。
同町の「長湯温泉」は、くじゅう連山に降った雨水が地下深部で加熱された高温高濃度の炭酸ガスを含んだ温泉。年々人気も上がり、昨年は年間72万人もの人々が訪れ、温泉使用量も限界に近く、自慢の炭酸濃度も徐々に低下してきているらしい。
そのため、条例で町全域を温泉資源の涵養地域に指定し、森林資源の管理保全に積極的に取り組むことを町民の責務にし、広葉樹の植樹には1000平方メートル当たり1万5000〜3万円を補助しようとしている。
大分県では、日本一の温泉ゆう出量を誇る別府市でも97年から、温泉保護の観点で植林事業に取り組んでいる。鹿児島も温泉では負けていないが、その資源保護のために植林事業までしているという話は聞いたことがない。
「森は海の恋人」と言われる。水産資源を豊かにするには、森を守らなければいけないことを表しているのだが、“温泉と森”も同じような関係と言える。全国的に温泉の枯渇が心配されているので、改めて周辺地域の自然を見直すことも必要かもしれない。自然は微妙なバランスの中で成り立っているのだから。
今日のエコニュース:米カリフォルニア州は24日、自動車から排出される二酸化炭素など温室効果ガスの大幅な削減を自動車メーカーに義務付ける規制導入を決めた。大気汚染ではなく、地球温暖化の防止を目的とした排ガス規制は全米で初めて。規制案は、温室効果ガスの排出量を段階的に引き下げ、州内で販売される2009年型モデルから大型トラックなど一部車種を除き、現行より25%削減を義務化。さらに7年間で34%まで削減させる内容。同州は、低公害車に対して、高速道路の優先車線走行への特別措置を講じる法律を施行する見通しで、環境保護の姿勢を一段と強化している。これに対し、メーカー側は「州政府にこうした規制を行う権限はない」と強く反発、法廷闘争も辞さない構え。(共同通信)


2004/9/24(金) 吸いがらのポイ捨て
今日、タバコの吸いがらの“ポイ捨て”現場をふたつ見てしまった。しかも女性。男性だから、女性だからと区別して見てしまうのはいけないのかもしれないが、私としては女性の“ポイ捨て”は、男性のそれより、ガッカリしてしまう。一人は銀行から出てきて一服して、銀行前の生け垣の土へ。もう一人はビル裏で、側溝へ。
鹿児島市では、10月1日から「鹿児島市みんなでまちを美しくする条例」が施行される。この条例では、空き缶・吸いがらのポイ捨て禁止、飼い犬のフンの放置禁止、路上禁煙地区の指定(天文館の一部アーケード内、中央駅地下街)などが、規定されている。
私は週2日の“燃やせるゴミ”の日には、家からゴミ集積場までの吸いがらは拾って、自分のゴミ袋の中に入れている。1つも吸いがらが落ちていない日は、ほとんどない。ポイ捨てする人たちが、“たとえたった一つの吸いがらでも川を海を汚していること”、“海の生物たちは有害物質で苦しんでいること”に気がついてほしいと思う。
今日のエコニュース:琉球銀行(大城勇夫頭取)は22日から、県内のサンゴ礁保護を目的とした定期預金「LOVEサンゴ定期預金」を発売した。環境対策など企業の社会的責任(CSR)推進の一環で、沖縄近海で異常発生しているオニヒトデの駆除活動を支援する。新商品はスーパー定期1年物(自動継続式)で、金利は通常商品(0・03%)より高めの0・10%に設定。預入金額の0・05%相当額をボランティア団体に寄付する仕組み。発売期間は22日から11月30日までの2か月。募集総額は35億円だが「反響を見て継続も検討する」という。同行は10月中旬から同行の本支店窓口でオニヒトデ駆除活動支援の募金もする。(琉球新報)


2004/9/22(水) ゴミを、減らそう
最終処分場に埋められたゴミを掘り起こし、焼却や再資源化して減量し、埋め戻す事業が全国的に広がっているという。限界が近づいている処分場の延命が目的で、環境省も今年度から、補助する制度をつくり後押ししているが、混在するゴミの選別や有害物質対策が課題となっているとのこと。
「日本ゴミ列島」と言われて久しいが、ゴミの平均受け入れ可能年数は一般ゴミで約12年、産業廃棄物で約4年と推定されている。しかし、住民の反対もあり、新処分場の建設は難しくなっているのが現実。そのため環境省が「最後の手段」として、今年度から一般ゴミの掘り起こしに対し補助する制度を設け、一部の自治体と調整することになったようだ。
鹿児島は全国平均よりは、まだゴミの受け入れ可能年数は余裕があるように聞いている。しかし、毎日毎日、ゴミ収集場に山になっているゴミを見ると、それも時間の問題のような気がする。リサイクルより、買わない・減らすを実践したい。
今日のエコニュース:平成17年度税制改正に向けて、産業界の要望が17日までにほぼ出そろった。経済団体がそろって強く求めるのは、環境省が導入を提案している環境税導入への反対で、「ごり押しするならば断固として戦う」(日本経団連)などと産業界を上げて徹底抗戦の構えを示している。環境税は、二酸化炭素など温室効果ガスの排出を抑制するため、石油や石炭などの化石燃料に課税する。環境省では、課税による価格上昇で消費抑制効果を見込むほか、約一兆円の税収を省エネ対策にあてるとしているが、「効果のない安易な増税提案」(石油連盟)と猛反発している。(産経新聞)


2004/9/21(火) あるおじぃちゃんのお話
先日、ある年輩者から鹿児島市平川町周辺の昔の様子を聞いた。今は、“コアラのいる動物園”が在ることで有名な平川。しかし、30数年前、その動物園が鴨池から移転してくる時は、反対者も少なからずいたという。私がお話をうかがった方もそのおひとりで、動物園から排出される“し尿”で五位野川、引いては錦江湾が汚れるのを懸念していたという。案の定、鮎も貝もたくさん捕れた川や河口は、生き物が激減していったらしい。他にも、環境が破壊されていくのを肌で感じているような話をいろいろしてくださった。
その中で「食糧自給率が下がっているのは問題だが、日本人はみんな働き者で真面目だから、食糧難になっても大丈夫、なんとかなるよ。戦中戦後も、みんなで山を開墾してカライモをたくさん植えて凌いできたんだから。各地にたくさんあるゴルフ場は、いいイモ畑になると思うなぁ。」と、おっしゃっていた。
私は、その方とは初対面。私が環境問題の啓発活動を仕事として、「政府の食糧危機マニュアルでは、ゴルフ場などをイモ畑にして、配給制にしようとしています・・・」なんて事を、伝えていることなんか、全然知らないのに、そんな話をしてくださった。
最近の環境問題や人間関係の希薄さなどを、生活者の視線で嘆いていらしたが、それでも「日本人は大丈夫!いざとなったら、みんなで協力して乗り切れる。」と明るく言われると、「難しいんじゃないかな」と思う自分と「本当に、大丈夫かも」と思う自分もいた。
今日のエコニュース:国連環境計画(UNEP)は19日までに、イラクで環境汚染の実態調査を行う計画を明らかにした。イラクでは昨年の戦争被害にとどまらず、過去の戦争や旧フセイン時代の工場汚染などの影響で深刻な環境破壊が懸念されている。調査費用約470万ドル(約5億2000万円)は主に日本政府が拠出する。(毎日新聞)


2004/9/20(月) 「エコ見聞録〜オーストラリア〜」講演開催
「かごしま母親クラブ」と「わおん編集部」さんが主催してくださって、塩川事務局長の「エコ見聞録〜オーストラリア〜」が開催されました。
はじめに、子供たちが海の汚染をテーマにした“環境絵巻”を使った朗読劇を披露してくれました。子供たち手作りの物語と絵に、みんなで拍手喝采。
それから塩川さんの話しに。せっかく子供たちが海の汚染のことを伝えてくれたので、まずは環境問題の現状をお伝えしてから、本題のオーストラリアの話しに入りました。計り売りのスーパーマーケットやエコタウンの様子、どんなところでも楽チンな畑が作れる方法等々、1時間半くらいの講演を行いました。その後、休憩時間をはさんで、用意してくださったお茶とお菓子をいただきながらの質疑応答タイム。
参加者のみなさんが、とても「エコ的暮らし」に興味を持ってくださいました。「エコタウンに行ってみたい」の声も複数いただき、来年の春でも「環境フォーラム・エコツァー」が実現したらいいなぁと思います。
海の様子を、ながーい絵巻にし、それをお母さん達がくるくる。子供たちは、熱意を込めて自作の物語を読んでくれた。

主催者の予想を超えた参加者で、会場はイスが足りなくなるほど、満員状態。
今日のエコニュース:各地の山間部でニホンジカが増加し、森林の草や木が食い荒らされる「食害」が全国に広がっていることが16日、読売新聞の調査で分かった。森林被害は36都道府県で報告され、その面積は、概数を把握している23都府県だけで計約6642ヘクタールに上る。シカの増加は温暖化や保護策などが原因と見られるが、降雨時の土砂流出など深刻な2次被害も出ており、狩猟解禁などで頭数管理に踏み切る動きが加速している。(読売新聞)


2004/9/18(土) サーバー障害
本日未明から、サーバー障害のため配信がストップし、復旧の目処が立たないとのこと。初めての出来事のため、とまどってしまったが、私達があせったところで、どうにもならないので、早い復旧を祈りながら静観することにします。
今日のエコニュース:地球温暖化が進んだ21世紀末の日本では、最高気温30度以上の真夏日が年間100日を超える地域が全国的に広がり、6−8月の降水量も2割近く増加するとの予測結果を、東大気候システム研究センターと国立環境研究所などの研究チームが16日、発表した。世界最速のスーパーコンピューター「地球シミュレーター」を用いた精密な模擬計算の結果。環境研の江守正多主任研究員は「今より蒸し暑くてぐずついた梅雨のような状態が3カ月近く続くようになる」と指摘しており、熱中症や感染症の増加に加え、農産物への影響が懸念されそうだ。 (共同通信)


2004/9/17(金) 世界人口
国連人口基金は15日、今年の7月現在の「世界人口白書」を発表した。昨年より7610万人増えて、63億7760万人。相変わらずの右肩上がりだ。
人の命は尊いものなので、人口が増えることが「悪いこと」とは言えないが、現実は厳しい。世界中の人たちがみんなで仲良く、水も食べ物もエネルギーも分け合うことができれば、まだなんとかなるかもしれないのだが、実際はアンバランスさが著しいため、全員の命を支えられなくなっている。食べ物が十分ではないために、毎日毎日3〜5万人の子供たちが亡くなっているとも聞く。
人口増加の8割以上は開発途上国の貧困層で、白書は「富裕層による大量の資源消費と、(貧困層の)人口増加が、地球環境への負荷の増大の一因になっている」と警告している。世界の一握りの富める人たちは、より豊かになり消費を繰り返す一方、貧しい人たちは明日の食べ物の保証もない。しかも生活のため、森林伐採など環境破壊も止めることが出来ない。
白書では、世界人口が2050年には89億人に達するとの推計も示した。インドが15億人を突破して世界一となり、日本は約1800万人減り、1億970万人で15位(現在9位)になるとしている。世界人口の増加・アンバランスさが、今以上にどんな結果を招くのか・・・想像するのも恐ろしい気がする。
今日のエコニュース:地球温暖化が進行した今世紀末の日本列島では、7月の降水量が局地的に増加し、集中豪雨や洪水が起きる危険が高まるとする研究結果を、気象研究所(茨城県つくば市)の野田彰気候研究部長らが15日までにまとめた。九州南部は月間降水量が、現在の300ミリ程度から500ミリ以上に増える可能性がある。スーパーコンピューター「地球シミュレーター」を使い、世界でも例がない精密さで行った模擬計算の結果で、温暖化に伴う異常気象の脅威を具体的に示した。予測によると、7月の一日当たり平均降水量は、関東以南の太平洋岸を中心に、1990年以前より数ミリ増加。特に九州南部では増加量が7ミリを超え、突発的な豪雨による洪水や、地盤の緩みによる土砂崩れの危険が増す。(共同通信)


2004/9/16(木) 海も温暖化の影響が・・・
私達は、地上の環境変化は肌で感じることができるが、海の中のことはわかりにくい。「○○が獲れなくなった。」とか、「海流の流れが変わってきた。」という話は聞くが、目に見えない世界だけに、距離感を感じてしまう。
しかし私達が目をそらしていた間に、海の中も大きな変化が起きているようだ。ゴミや化学物質での汚れと共に、水温上昇による生態系の異変が顕著になっている。
和歌山県紀州の海では、沖縄の海と変わらないくらいに、珊瑚にオニヒトデが群がっているとのこと。また、北限・東限を大きく更新し南の生物がどんどん北で目撃されるようになっているという。
わずか“1度”の変化でも、生き物たちにとっては大きな問題となるが、和歌山串本沖合の冬の水温は現在16〜17度。最も低かった80年代の半ばに比べると3度ほど高くなっているらしい。このところ残暑が厳しいが、海の生き物たちも、暑さを嘆いているのでは。移動できる魚たちはまだ逃げ場があるが、海の植物達にはかなり厳しい状態が続いている。
今日のエコニュース:米ニューヨークの世界貿易センター(WTC)が3年前に同時テロで炎上、崩壊した際に発生した大量の有害化学物質により、がれきを撤去した作業員や近隣ビルで働く会社員らの発がんリスクが高まったり、近隣に住む妊婦の胎内にいた胎児の発育が遅れたりした恐れがあることが分かった。米環境保護局などが11日までに、調査結果を米科学アカデミー紀要に発表した。(時事通信)



2004/9/14(火) 環境にやさしい消化剤を開発中
北九州市消防局と、無添加石けんを製造している「シャボン玉石けん」(同市)などのグループが協力して、環境にやさしい消化剤の開発に取り組んでいるという。
通常の消化剤(米国製)は石油などから作られている界面活性剤が使われており、分解まで約1ヶ月を要する。そこで、北九州市消防局は、分解のスピードが早く、環境に負担をかけない天然系の界面活性剤を使った消化剤の開発を、シャボン玉石けんに依頼とのこと。
消防局が、わざわざ民間企業に「環境にやさしい製品」開発を頼むなんて、びっくり!余程、環境意識が高い職員の方がいらっしゃったのかなぁと推測してしまった。
研究グループは改良を重ね、これまで300以上の試作品を作り、現在は分解速度は従来の30倍、1日で分解できる程度になったらしい。市消防局警防課の方は「環境にいいし、地場企業の活性化にもつながる」、シャボン玉石けんの専務は「製品化し、全国的に売り出したい」と話している。
これがいい例になって、環境にやさしい製品を作っている企業にどんどん仕事が回り活性化していったら、世の中も変わっていくだろうなぁと思った。
今日のエコニュース:環境省は10日、03年度の大気汚染状況を発表した。呼吸器に障害を起こす可能性のある浮遊粒子状物質の環境基準達成率は一般居住地で92.8%(前年度比40.3ポイント増)、幹線道路沿いは77.2%(同42.9ポイント増)で、大きく改善した。呼吸器障害や酸性雨の原因になる二酸化窒素も改善傾向を示した。 (毎日新聞)


2004/9/13(月) ヒジキを食べたら、ダメなの?
7月下旬にイギリスの食品規格庁が、日本産ヒジキには発ガン性が指摘されている無機ヒ素が含まれているので食べないように勧告した、というニュースが流れた。日本近海の海は世界のワースト10に入るほど化学物質に汚染されていることは知っていたが、さすがに外国から「日本のヒジキは食べるな」と言われるとショックだった。
無機ヒ素は肺ガンや皮膚ガン、皮膚の角化症などが指摘され、WHOは88年、生涯、摂取し続けても健康への影響がないとされる暫定許容摂取量を、体重1キロ当たり1週間で0.015ミリグラム以下とした。つまり、体重50キロの大人だと、ヒ素の摂取量が1週間で0.75ミリグラム以下になるという。厚生労働省によると日本人が1週間に食べるヒジキの平均摂取量は約6グラム。厚労省監視安全課では「ヒジキを平均的に食べている限り、許容量以下に収まり、健康へのリスクはない」と話しているという。
しかし、妊婦の場合はそうはいかない。専門家の間でも意見が分かれるらしいが、胎児への影響がはっきりわからないからだ。ここでも日本人の「白・黒はっきりしないことは、黒とわかるまで手を打たない」傾向が、みてとれる。でも、黒とわかってからでは、遅いことの方が多い。それに、ダイオキシンも“へその緒”を通じて胎児に蓄積されることは明らかになっているので、無機ヒ素の場合も危険性はかなり高いのでは、と思う。
妊婦や子供たちはヒジキを食べるのを控えると共に、きれいな海を取り戻すために私達日本人一人一人が、海を汚さない努力が必要だ。
今日のエコニュース:不法投棄が見つかった有害物質の硫酸ピッチの量が2003年度、全国でドラム缶(200リットル)換算で約2万6000本に上り、02年度の約1万5000本から急増していることが10日、環境省の調査で分かった。同省は「自治体の取り締まり体制が強化され、明るみに出る事件が増えたのではないか」としている。1999年度以降の累計は全国で約5万本分。このうち4割近い約1万9000本が未処理のままになっている。撤去した量は約3万1000本で、地方自治体による代執行などが42%と最も多く、硫酸ピッチを排出した事業者が25%、倉庫などの管理者が8%などだった。硫酸ピッチは軽油引取税の脱税を目的に、軽油を密造する過程で発生するタール状の物質。直接触れるとやけどをする恐れがあるほか、有害な亜硫酸ガスを出す。(共同通信)


2004/9/12(日) 今年もオゾンホールが
また今年もオゾンホールが確認されたとのこと。フロンガス規制の効果が出てくるのは、やはりまだまだのようだ。
過去10年の平均的規模に 南極のオゾンホール
(共同通信)
 気象庁は10日、南極上空に8月下旬、オゾンホールが出現したと発表した。成層圏のオゾン層破壊物質の量などから、今年のオゾンホールは過去最大規模だった昨年並みまで発達することはないが、過去10年間の平均的規模までは発達すると予想している。オゾンホールは南極上空のオゾンが著しく減少した状態を指し、9月下旬−10月上旬に最盛期を迎える。
 気象庁が米航空宇宙局(NASA)から入手した人工衛星観測データの解析によると、今年のオゾンホール出現は過去10年間でも時期が遅い方だったという。
 気象庁は「南極上空の非常に気温が低い大気の渦(極渦)がやや小さいことなどから、オゾンを破壊する化学反応が進行しにくかった」とみている。オゾン層に回復の兆しが出ているとはいえず「さらにフロン類(オゾン層破壊物質)の回収の推進が必要」としている。』
今日のエコニュース:環境省が10日発表した2003年度の大気汚染状況調査で、光化学スモッグの原因になる光化学オキシダントの環境基準の達成率が0.3%と悪化傾向にあることが分かった。窒素酸化物など原因物質の発生量が減っているのに改善がみられず、同省は「都市が高温化するヒートアイランド現象などで、汚染物質相互の化学反応が促進されるためではないか」と推測している。光化学オキシダントの有効測定局は全国で1193局。このうち基準を達成した測定局は0.3%でわずか3局。前年度の0.5%から悪化したほか、汚染濃度の年平均値も微増している。一方、オキシダントの原因物質となる二酸化窒素の環境基準達成率は99.9%と前年度より向上。非メタン炭化水素の年平均値も改善傾向だった。(共同通信)


2004/9/11(土) 芋焼酎搾りかすの新しい活用法
ここ数年の芋焼酎で、“焼酎前線”はどんどん北上し、今や北海道の居酒屋も鹿児島芋焼酎を置いているそうだ。一方、海洋投棄ができなくなった焼酎搾りかすは厄介者扱いされ、様々な処理法が試みられている。そんな中、搾りかすに抗ガン作用が発見され、今後は新しい活用法に発展しそうだ。(以下、9/10毎日新聞より)
<芋焼酎>搾りかすに抗がん作用 熊本大教授ら実験
 芋焼酎の搾りかすで作った醸造酢に抗がん作用があることを、熊本大学大学院の木田建次教授(生命科学)らが動物実験で確かめた。焼酎ブームで熊本など南九州3県の搾りかすは、01年度に約42万キロリットルも発生している。食品リサイクル法で副産物の有効利用が求められており、健康増進も兼ねた一石二鳥の解決策と期待される。東京都内で開催の日本醸造学会で9日、発表された。
 木田教授らは、芋焼酎の搾りかすに酢酸菌を加え醸造酢を作製。背中に筋肉のがんを移植したマウスを7匹ずつ6群に分け、通常の餌を与える群、餌に醸造酢を0.1%、0.3%、0.5%、0.75%、1%を混ぜて与える群とした。生存率とがんの大きさを比べた。その結果、通常の餌を与えた群の平均生存日数は約45日で、67日までにすべて死亡した。だが、0.5%群は55日で1匹が死亡しただけで70日まで6匹が生存。0.75%群も4匹が生存した。がんの大きさは移植10日目ではすべての群で直径5ミリ、体積70立方ミリ程度だったが、通常群では45日目に平均8800立方ミリまで大きくなったのに対し、0.5%群と0.75%群は平均3000立方ミリで、増殖抑制効果がみられた。0.1%群と0.3%群では目立った効果はなく、1%群も0.5%群などに比べると効果は低かった。
 担当した留学生の韓蓮淑さんは「搾りかすは一部が飼料や肥料になっているが、多くは焼却処分されている。抗がん効果のメカニズムを解明し、健康を意識した醸造酢の実用化を目指したい」と話している。』
今日のエコニュース:欧州委員会は、欧州連合(EU)内での遺伝子組み換え(GMO)種子の作付け・販売を初めて認可した。環境保護団体は、他の作物が汚染される恐れがある、と反発を強めている。通常の種子へのGMO混入許容率を設定する提案は見送られた。環境団体は、この動きを歓迎している。今回、欧州委が作付けを認めたのは、米バイオ大手モンサント<MON.N>が開発した遺伝子組み換えトウモロコシの種子17種。EUでは、これまで、フランスとスペインでのみGMO種子の作付けが認められていた。 (ロイター)


2004/9/10(金) 環境危機時計は9時8分
旭硝子財団では1992年から、世界各国の政府や民間の環境問題に携わる有識者を対象に“環境問題に対する様々な取組みについてどのように認識しているか”を明らかにするアンケート調査を行ってきた。そしてその結果を基に「環境危機時計」として、地球環境の危機レベルを時刻で表している。
地球が滅亡する時刻を12時に設定し、0〜3時は「ほとんど不安はない」、3時1分〜6時が「少し不安」、6時1分〜9時が「かなり不安」、9時1分〜12時が「極めて不安」となっている。
今年は4月〜6月にかけ、世界90ヶ国、約3600人に調査票を送付。回答があった639名による調査結果は(回答率は22.2%)、過去最悪だった昨年より7分逆戻りして、今年は9時8分になった。同財団は「環境が改善されたというデータはない。昨年は米、ロシアの京都議定書批准問題がクローズアップされ、危機感が高まったが、今年はその反動ではないか」と分析している。
1992年の1回目は7時49分から始まった。以来8時19分、47分、49分、1996年からは9時代「極めて不安」になり、現在に至っている。今年は海外では危機感が軽減、日本では調査開始以来、初めて海外より危機意識が強くなる結果が出たという。本当の時計は戻せないが、この環境危機時計はみんなの努力でまだ何とかなる。
今日のエコニュース:九州・沖縄から関西にかけて主に生息しているチョウやセミが最近、東京の都心で目撃されるようになった。今夏は最高気温39.5度を記録する猛暑となった東京だが、年平均気温も約40年間で1.4度上昇している。昆虫出現の原因はよく分かっていないが「温暖化で東京でも生息できる環境になったのではないか」と専門家は指摘している。(共同通信)


2004/9/9(木) 自然と農業
農業と環境問題の関係について調べていたら、持田恵三・和光大学名誉教授の興味深い論文を見つけた。「なるほど!」と感心したことを紹介します。
・化学肥料を使うようになったから、農薬が必要になった。(化学肥料を多投すると作物は病害虫にやられやすい) ・水稲の収穫時期を早めるために、農薬が必要になった。(昔から冷害や台風の被害を避けるため、できればお米を早く作付けしたかったのだが、早くすれば病害虫にやられることがわかっていたのでしなかった) ・水の自然の栄養分が少なくなったため、たくさんの肥料が必要になった。(山・森林が荒れて、水に栄養が含まれなくなった) ・・・
元々日本の農業は自然界のサイクルにあった最良の方法で行っていたので、土地の広さに対しての収穫量は十分に取れていた。それを、「もっと、もっと」と化学肥料も農薬も大量に使うようになり、弊害が広がっていった。土壌汚染、水質汚濁、残留農薬の問題、農民の健康障害、機械導入のため高額資金が必要 ・・・
持田先生は、「自然の第一の破壊者は農業だ。しかし昔の人たちは、自然の循環機能そのものはしっかりと保全しなければ農業は成り立っていかないということを心得ていたので、自分が生きるためにも、自然保護的な環境保全を維持しながら、農業を維持していた。」という主旨を述べていた。
自然環境、自然のサイクルを無視したやり方では、農業も自然も、そして人間もそれぞれがダメになっていくことを改めて感じた。
今日のエコニュース:ダイオキシンに似た物質で、日本でも人体汚染や高濃度の環境汚染が報告されている臭素化ダイオキシンの毒性は、塩素を含む通常のダイオキシンとほぼ等しいとの研究結果を、国立環境研究所と京都大のグループが7日までにまとめた。グループの同研究所循環型社会形成推進・廃棄物研究センターの酒井伸一センター長は「臭素化ダイオキシンの汚染は各国で報告されており、動物実験などでさらに詳しく毒性を調べることが必要だ」と話している。グループは、塩素化ダイオキシンの生物への毒性を評価する際に広く使われる培養細胞を用いた手法で、臭素化ダイオキシンの毒性を調べた。この手法は、ダイオキシンが細胞内のAhレセプターというタンパク質とどれぐらい結合しやすいかを調べることで、毒性を評価する。(共同通信)


2004/9/7(火) たばこは、危険物。取り扱い要注意!
7月末に日本たばこ産業(JT)が自ら、“たばこのマナー”について、大手新聞に一面広告を出したのを見て、「時代も変わったなぁ」と思った。
「700度の火を持って、私は人とすれちがっている」、「たばこを持つ手は、子供の顔の高さだった」、「吸い殻を排水溝に捨てた。というか隠した」、「体はよけた。それでも煙はぶつかった」、「水たまりの吸いがらは、ふやけて百のゴミになる」・・・等、20のメッセージとイラストで「あなたが気づけばマナーが変わる」と、呼びかけていた。
今日、名古屋市の呼吸器科の医師らでつくる「子供をタバコから守る会」が、幼稚園児への禁煙教室を開くという記事を見た。小学生への禁煙教育は広がりつつあるが、園児へは珍しいという。確かに、幼稚園児にまで禁煙教育が必要だろうかと思ったが、初めて喫煙した時期を幼稚園時代とする中学生もいるらしい。
鹿児島市も「みんなでまちを美しくする条例」が10月1日から施行され、その中で「公共の場所で喫煙する場合、備え付けや携帯用の灰皿を使用すること」が定められている。また、吸い殻の投げ捨て禁止を重点的に推進するため、「路上禁煙地区」を指定し、違反者には市職員が口頭で指導、文書で改善命令を出し、それでも改善されない場合、2万円以下の過料を科すことに決まったようだ。
「法律で決められたから・・・」ではなく、たばこが嫌いな人も好きな人も、みんなが気持ちよく過ごせるために、喫煙マナーは必ず守ってほしいと思う。
今日のエコニュース:猛暑、豪雨、台風…。今夏、国内だけでなく、世界各国でも異常気象が発生し、それにともなう気象災害が多発している。日本に限って言えば、「太平洋高気圧が強い」ことが直接の要因だが、地球規模でみると、異常気象をもたらすとされる「エルニーニョ現象」への移行段階、「エルニーニョもどき」ともいえる赤道部付近の中央部太平洋の海水温上昇が、背後で影響を及ぼしていると専門家はみている。世界に目を向けると、7月に欧州南東部で30人以上の死者を出した熱波が発生。6月中旬から7月にかけては、インド東部からバングラデシュの大洪水で死者2千人以上の被害が出ている。米国南東部は8月に大型ハリケーンに襲われ、23人の死者が出た。地球環境フロンティア研究センターの山形俊男・東大大学院教授は「エルニーニョもどきと直接的に関係している可能性がある」と世界各地の異常気象との関連を指摘する。地球の温暖化が進んでいる現在、海面水温の上昇は世界的な問題。山形教授は「海面水温が上昇すれば大気の取り込む水蒸気は増え、豪雨や台風の発生は多くなる。雨が降る地域ではより大量に降り、乾燥する地域ではどんどん乾燥するようになる。ありがたくないが温暖化は気象現象にメリハリを付けることになる」と、異常気象が今後一層激しくなることを予想している。(産経新聞)


2004/9/6(月) 戦争の歴史
夜中のTV番組『NNNドキュメント‘04ー日本国へ侵攻せよ!〜スターリンの野望と自衛隊〜』を見た。1945年8月16日、つまり日本が無条件降伏した翌日、ソ連書記長スターリンは米国大統領トルーマンに「千島列島と北海道の北半分を引き渡してほしい」と、文書を送っていた。トルーマンは千島列島は了承したが、北海道は拒否。それを受けスターリンは、秘かにソ連本土とサハリンを海底トンネルでつなぐ大規模工事を始めた。鉄道を通して北海道への侵攻のために、サハリンへ兵員を結集するのが目的。ソ連は太平洋の覇権を握るために、冬でも凍らない宗谷海峡が必要だったのだ。この動きを察知し危機感を抱いたマッカーサーは、日本に警察予備隊、後の自衛隊を創設させ、北海道の守りを固めていった。日本を守るのと同時に、アジア全体の共産主義化をくい止めようとするねらいもあったようだ。
終戦の6日後に引き揚げ船が、ソ連の潜水艦によって爆撃され多数の日本人が亡くなった事件は、最近まで、潜水艦の乗組員が終戦を知らなかったための悲劇とされてきた。しかし実はスターリンの直接命令での攻撃だったことがわかってきたという。
この一連の歴史を全然知らなかった私は、今も昔も変わっていないし、つながっているのを感じた。今、ロシア(ソ連)で起きているチェチェンとの抗争も、ロシアが領土南下政策のために起きていると聞いているし、自衛隊だって、元々はアメリカが作ったものだから、イラクへの派兵も十分な議論を持たず、アメリカの求めに応じて急いで行かざるをえなかったのかと。大国に振り回される小国の悲劇を感じるが、今のような無差別テロはどんな理由があるにせよ、納得できない。
今日のエコニュース:4日の新華社電によると、中国科学院チベット高原研究所の姚檀棟所長は同日までに、チベット高原を中心とするアジア高地にある4万6298の氷河の大部分が、地球温暖化などの気候変動のため2100年までに消滅すると予測した。日米中の合同調査隊がヒマラヤ山脈の北側に位置するチベット高原を40日間調査した結果、氷河がこれまでにない速度で全面的に衰退していることが分かった。姚所長によると、この地域のヒマラヤ、崑崙、天山などの各山脈に分布する氷河の総面積は5万9406平方キロあるが、最近40年間で年平均7%も衰退、とりわけ1990年代に入ってその速度が増している。最も衰退が激しいのはチベット自治区南東部とチベット高原の海抜が低い地域。一方、中国気象局の専門家の推計では、2050年時点で冬季の気温が1−2度高くなれば、中国西部の氷河面積は約27%衰退するという。(共同通信)


2004/9/5(日) 簡単リンパ・マッサージ
人間は70%が水分。その大部分がリンパ液(体重の60%)で、血液はその1割以下。血液は栄養の輸送機関で、毛細血管へ行って血漿を組織にしみ出させます。これがリンパ液。リンパ液は直接細胞組織に入り込んで栄養を与え、同時に老廃物を回収してくれます。リンパ液による“掃除”がなければ、生命活動は成り立ちません。
ちょっと臭い話になりますが、大便=食べ物のカスと思われがちです。しかし実際は「食べカス」が3分の1、体内で働いてくれていた「微生物の死体」が3分の1、私たち自身の「死んだ細胞」が3分の1なのだそうです。それだけ私たちの体は毎日生まれ変わっているので、当然、リンパ液による掃除が重要になってきます。
リンパ液は毛細リンパ管から次第に太いリンパ管へ、ゴミの中継ステーションである小さなリンパ腺へ、そして太いリンパ腺を通って、丈夫なリンパ腺に集められます。体中から集められた疲労物質がここに辿り着けば、後は汗や尿、その他を通じて排出されていきます。このリンパ管の流れに沿ったマッサージをすることで、疲れをとり、筋肉を柔らかくし、内臓を元気にしていきます。これがリンパ・マッサージです。
専門家のようなマッサージはできないにしても、重要な場所とコツを知れば、誰でも簡単なリンパ・マッサージはできます。リンパ管センターの大きなものは体に6ヶ所、耳の下の両側、両脇の下、両足の付け根(そけい部)あります。頭や顔からは耳の下の両側へ、手、胸、背中などからは両脇の下へ、おなか腰、足からは両足の付け根へ、というように、それぞれ近くのリンパ管センターへ向けて、リンパ液の流れを促すように、静かにさすっていけばOKです。強く押すと毛細リンパ管がつぶれてしまうので、ソフトタッチが有効なのだそうです。
私は目が覚めてすぐ寝床で横になったまま行っています。寝ている間、体の背面に滞っていたリンパ液や血液を、体中に流すような気持ちで。ほんの数分で全身の細胞も目が覚めたような感じがしてきます。是非、お試しください。
今日のエコニュース:環境省は4日までに、公道を走らず、ナンバーがないショベルカーやトラクターなど建設、農業、産業用特殊自動車に排ガス規制を導入する「特定特殊自動車排出ガス対策法」(仮称)を次期通常国会に提出する方針を決めた。大気汚染対策強化のため規制が必要と判断、2006年度以降に発売する車両から適用する。欧米ではナンバーなし車両も含めて幅広く排ガス規制しているが、日本では公道を走る自動車が大気汚染防止法と道路運送車両法で排ガス規制対象となり、ナンバーがない車両は法規制がない。環境省はナンバー付き特殊自動車について06年度から大幅な規制強化を決めており、新法制定によりナンバーなし車も同時に規制する。規制値はディーゼルエンジンの場合、気管支炎の原因とされる窒素酸化物(NOX)を現行より最大43%、粒子状物質を最大50%削減する。(共同通信)


2004/9/4(土) 世界では今、何が起きているのだろうか
ロシア南部北オセチア共和国での学校人質テロ事件は一応の決着をみたが、悲惨な結果に心が痛む。死者322人その半数が子供たちで、負傷者は約700人に達しているようだ。丸3日間、狭い体育館に1000人ほどが押し込められ、次々に銃殺される中、2日目からは飲まず食わずで尿で凌いでいたという。
チェチェンとロシアの抗争は既に200年にも及ぶ。昨年、人権保護運動を世界的に展開している『アムネスティ』が、チェチェン人親子を招き、日本各地でスピーキングツァーを主催した。私も来鹿したとき話を聞いたが、日本ではあまり報道されない日常的な殺し合いの実態と根深い怨念に、驚き、虚脱感を覚えた。
先日は話題のドキュメンタリー映画『華氏911』を観た。主演はブッシュ米大統領。ブッシュ氏が大統領に選ばれる時から、9・11事件、イラク戦争・・・その時々の模様が、次々と映し出される。これも、ほとんど日本では・・・いや、アメリカでも報道されにくい映像だったのだろう。(「華氏911」はシネシティ文化で上映中)
「まずは事実を知ることから」 環境問題でもよくこの言葉を使うが、世界の情勢も政治の問題も、まずは知ることから始まるのではないだろうか。それも広い視野で。偏った見方は、強い危険性を感じる。
今日のエコニュース:環境省は3日、地球規模での気候変動の緩和に向け、100年後を視野に入れて温室効果ガスを大幅に削減するために、3段階の数値目標を設定する方針を決めた。2020年までの短期目標に加え、2030−2050年までの中期目標、2100年以降の長期目標を定める。国が温室効果ガスの中長期目標の設定に乗り出すのは初めて。国内排出量だけでなく地球全体の大気中濃度に関する目標も定め、気候変動に関する国際交渉で各国に提案していく方針だ。中央環境審議会の専門委員会で、実現可能な数値を議論する。国立環境研究所のグループが今年から、2050年を念頭に置いた大幅削減手法に関する研究を始めており、こうした成果も受けて脱温暖化社会の将来像を示す。例えば「50年までに二酸化炭素排出量を○%削減する」などの具体的な数値を挙げることを想定している。(共同通信)


2004/9/3(金) 待機電力
一般家庭の電気消費量の中で、待機電力は約10%を占めると言われている。24時間ずっと使用している冷蔵・冷凍庫と電話機は無理としても、使用していない時はコンセントから抜きさえすれば、防げる待機電力。しかし、面倒くさかったり、タイマーが使えなくなったりで、抜きにくい物もある。
待機電力消費量の大きいものから順位をつけると、ビデオデッキ(24.3%)、ガス給湯器(12.4%)、オーディオコンポ(12.4%)、この3品で1世帯の年間待機時電力消費量全体の半分を占める。あとはテレビや電話機、衛星放送チューナー、電事レンジ・・・など次々と家電製品が上がってくるが、意外な物の待機電力も無視できないことを知った。それは携帯電話の充電器。
仮に3日に一度1時間半の充電を行い、普段は充電器をコンセントから外さなかった場合、平成12年度の全携帯電話保有台数で計算すると、年間でドラム缶約21万本分が消費されている計算になるという。この充電器の待機電力を止めることができたら、二酸化炭素が6万トン削減でき、それは杉の木に換算すると420万本分にもなるとのこと。
もちろん平成12年度の携帯電話保有数より現在はもっと増えているだろうから、この数値は更に高くなっているだろう。1台、1台はわずかな量だが、全国的規模で見ると大きな消費量になる。そういえば保温便座だけでも原発1基分になると聞いたことがある。とにかく待機電力をなるべく減らしましょう。
今日のエコニュース:地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出削減のため、環境省は個人住宅に太陽光発電など省エネ設備を導入する経費の一部を補助する「環(わ)の匠(たくみ)住宅整備事業」を2005年度予算の概算要求に盛り込んだ。一世帯当たり約50万円、約1000世帯に補助する計画で、来春に募集を開始する。対象となるのは、3キロワット以上の太陽光発電装置、複層ガラス、断熱ドアや、外気の熱を取り入れる高効率ヒートポンプ給湯器などを設置し、環境省が今後定める基準以上の二酸化炭素排出削減が見込まれる住宅。補助を受け、設備を導入した住宅の居住者は、06−07年度、光熱費の使用料の変化などを報告する。環境省は報告を基に、ホームページなどで効果的な住宅の省エネ対策の在り方などについて情報を発信する。 (共同通信)


2004/9/2(木) 「サンマ」は豊漁、一方「マイワシ」は・・・
今、サンマが旬。今年は豊漁でしかも大きく脂が乗っておいしいとテレビで伝えていたので、早速買ってきて天然塩をまぶして一晩置き食べた。チョーおいしくて、サンマだけでどんぶり飯が楽に食べられる程だった。(大飯喰らいなもんで・・・(^^;)
そんな中、減少が目立つマイワシは資源保護のため05年度は禁漁になる可能性がでてきた。マアジ、マイワシ、マサバ、ゴマサバ、スルメイカ、スケトウダラ、ズワイガニ、サンマは乱獲を防ぐため、日本の水域内で年間に漁獲できる量が制限されている。水産庁は05年の漁獲枠(漁獲許容量)を11月に決めるが、現行試算に基づけば、サンマ以外のマアジ、マイワシなど日本近海でとれる主な魚種は減少傾向にあるため、漁獲枠も減らし、特にマイワシはゼロになるかもしれないという。マイワシは80年代には年間400万トン以上もとれる「大衆魚」だったが、海洋環境の変化が響いて最近の漁獲は当時の約100分の1。煮干しの原料やエサとして使われるカタクチイワシに比べても、約1割の漁獲しかないとのこと。
いろいろな要因が重なってのことだろうが、その大きな原因は「人間の仕業」であることは間違いないと思う。
今日のエコニュース:地球温暖化の原因となる二酸化炭素など温室効果ガスの排出量が少ない燃料電池を、小中学校に試験的に設置する事業を環境省が来年度から始める。児童、生徒に地球温暖化問題に関心を持たせ、環境教育に役立ててもらおうとの狙い。初年度は全国の小中学校計10校に導入、06年度には各都道府県に1校まで広げる計画だ。来年度予算の概算要求に1億円を盛り込む。設置する小中学校を公募し、選ばれた学校に、一般家庭用の約10倍に当たる10キロワット級の中規模の業務用燃料電池を設置する。照明などの電力を賄うだけでなく、発電の際に出る排熱を給食作りなどに利用できる。
温室効果ガスの排出量は学校やオフィスビルなど業務部門で増加が著しく、02年度の排出量は90年比で約37%増えた。同省地球温暖化対策課は「学校のエコ化は、将来の地球環境保全を担う子どもたちに環境に関心を持ってもらうのによい教材となる。これまであまり進んでいなかった中規模燃料電池の技術開発の促進にもつなげたい」と話している。(毎日新聞)


2004/9/1(水) 電磁波について
日頃から電磁波に注意しながら生活している人はどれくらいいるだろう。かく言う私も、弊害を知り一応気を付けてはいるものの、携帯電話も電子レンジも使っている。
先日JR仙石線(仙台市)の車内の優先席で、携帯電話を使っていた男を注意した男性が「逆ギレ」された事件があったという。実はこの注意した男性は、東北大理学部の助手で専門が理論物理学、携帯が出す電磁波の影響を研究しており、携帯の電源を切るように注意したら「通話はしていない」と反論され、「通話しなくても電波は出る」と説明したら、胸ぐらを捕まれてシャツが破られる騒動になったらしい。
私は毎日のように市電(路面電車)を利用している。車中で通話する人はほとんどいないが、メールをしている人は多い。私も正直なところ、ついつい連絡用に使っている。反省!改めて使用法を配慮しなければいけないと思った。
電磁波について、すっごく詳しいサイトを2つ見つけたので、ご紹介します。是非参考にして、自分も、そして自分の周りの人も電磁波の害から守りましょう。
  ※『ケータイ電磁波レポート』のHP    『電磁波なび』のHP 
    『BEMSJの「電磁波(電磁界)の健康影響」講座』のHP
今日のエコニュース:妊娠中にディーゼル排ガスを吸ったマウスから生まれた雄は、成長後の精巣に異常が現れ、精子生産能力も低くなることが、東京理科大薬学部の武田健教授と押尾茂研究員らの実験でわかった。同様の症状は、成熟した雄マウスに排ガスを吸わせる実験で確認されていたが、胎児への影響が突き止められたのは初めて。排ガス浄化装置でも除去できない物質が原因の可能性もある。北海道旭川市で開かれる日本不妊学会で9月4日に発表される。実験では、ディーゼル排ガスの濃度を環境基準の5倍にした室内で、母マウスを妊娠2日目から2週間飼育。清浄な空気に戻した後、妊娠約20日目で誕生した雄への影響を調べた。その結果、1日当たりの精子生産量が生後5週で通常の52%、生後12週で68%しかなかった。精巣を顕微鏡で観察したところ、精子を作る精細管の形に異常が見られ、細胞核の数が異常に多い細胞もあった。一方、生後12週では血中の男性ホルモン「テストステロン」の量が、通常の4.67倍にも達した。研究チームは、生殖に関連するホルモンのバランスが崩れ、精子形成の異常を引き起こしたと見ている。トラックなどで使われる浄化装置を通した排ガスでも、精子生産量や男性ホルモン量への影響はあまり変わらなかった。押尾研究員は「浄化装置をすり抜ける超微粒子が原因かもしれない。人間にも同様の影響を与える可能性があり、検証が必要だ」と話している。(読売新聞)


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