事務局メンバーの勝手気ままな『事務局日誌』です。
環境・時事問題から健康法まで幅広く書いています。
(原則的には毎日更新しますが時々お休みもありますので、あしからず!)
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2004/5/31(月) 家庭ごみの有料化

いよいよ“家庭ごみの有料化”が本格的になりそうだ。(朝日新聞の記事を転載)
『一向に減らない家庭ごみ対策として、環境省は、自治体によるごみ処理について全面的に有料化を目指す方針を固めた。すでに一部の自治体で実施しているが、ごみ処理の考え方を示す「基本方針」に、手数料徴収を原則とすることを盛り込み、市町村に導入を促す。現状では国の減量化目標の達成が難しいうえ、最終処分場が10年余後に逼迫(ひっぱく)することが背景にある。しかし、住民の負担増につながる面もあり、反発も予想される。
家庭ごみの収集や処分は市町村事業だが、廃棄物処理法に基づいて減量目標やその方法は同省が基本方針を定めている。
現行の基本方針では「市町村は必要に応じて手数料の徴収を行う」とされているのを、「原則的に徴収」などの記述に改める検討をしている。
6月から中央環境審議会で議論を重ね、賛同が得られれば来年初めにも基本方針に盛り込む考えだ。強制力はないが、ごみ処理費用の増大に悩む自治体が有料化に踏み切るきっかけになるとみている。
有料化の方式は、現在導入しているケースでは指定ごみ袋を有償にする自治体が8割を占め、料金は30リットル袋で1枚20〜40円が多い。袋の原価に手数料を上乗せしている。「この程度の額では、ごみの抑制効果は小さい」との意見もあり、基本方針とは別の指針で、料金の目安を示すことも考えている。
同省が02年度に全市町村を対象にしたアンケートによると、回答した約1300市町村のうち、家庭ごみの処理を有料化しているのは4割を超える533。町村に多く、政令指定都市では北九州市が実施している。
有料化した人口10万人以上の23都市のごみ量は、導入前の1人1日当たり1110グラムから5年後は972グラムに減った。
家庭、事業所から出る一般廃棄物の排出量は、01年度約5500万トンでここ数年は横ばい。10年度に4900万トンに減らすとの目標は困難な状況だ。最終処分場も埋め立てが終了するまでの残余期間が12年半しかない。
このため排出を抑制し、リサイクル意識の向上にもつながると、有料化を全自治体に拡大する構想が持ち上がった。
しかし、新たな負担増に住民から反発が起きる可能性もある。また、自治体からは「減量効果は一時的」「負担を嫌った不法投棄が増加する」などの意見も出ている。』

2004/5/30(日) お金の流れが社会を変える
NPO(非営利組織)や社会性がある個人事業に対して、積極的に融資する金融機関が増えてきたという。NPOの多くは経営基盤が弱く担保力も乏しいため、これまでは融資の対象にならなかった。しかし年々NPOの社会的認知が高まり、福祉や環境、教育、まちづくりなどの幅広い分野で地域に根付き始めたため、金融機関も地域社会活性化の一翼を担う視点から、賛同する動きが広がってきているようだ。
こういう金融機関の先駆けとなったのが、1989年に設立された『市民バンク』だ。この『市民バンク』は、融資をする際に土地や建物などの担保を必要としない。何よりもまず、利潤の追求を第一とするのではなく「社会の問題を解決したい」という志をもって行われる事業かどうかが厳しくチェックされ、これまでに100件、5億円の融資を行い地域社会の担い手となる起業家を応援してきたという。
『市民バンク』は東京都内の信用組合と提携して融資をしているが、1994年に設立した『未来バンク事業組合』は、一般市民から出資されたお金を元に、環境に配慮した事業を営んでいる企業や環境に優しい商品を購入する人に、融資を行っている非政府・非営利の市民団体だ。また今月から融資を始めた『ap bank』は坂本龍一、小林武史、櫻井和寿さんらアーチィスト3人が拠出した資金を、自然エネルギー、省エネルギー、環境に関する様々なプロジェクトに融資する非営利組織だ。その他にも、全国にはいくつかの“エコ投資・エコ貯金”がある。
お金の流れが少しずつだが、変化しているのは確かなようだ。この動きが広がっていくことを期待したい。
 ※ 『市民バンク』のHP  『未来バンク事業組合』のHP  『ap bank』のHP 
今日のエコニュース:日本列島は30日、各地で軒並み真夏日となり、今年1番の暑さとなった。宮崎は34.2度で、5月としては統計を取り始めた1886年以来の最高気温を記録した。このほか各地の最高気温は、熊谷(埼玉)が34.0度、秩父(同)と奈良と若松(福島)が32.7度、福島と京都が32.6度、前橋が32.3度、上野(三重)が32.2度、徳島が32.1度。このうち奈良も5月としては、統計がある1953年以来の最高となった。秩父以外はいずれも今年の最高気温を記録した。(Yahoo!ニュース・共同通信)

2004/5/29(土) お金のプラス・マイナスだけではないけれど・・・
世界自然保護基金(WWF)は、『海亀は甲羅や肉を取るよりも、生かした方がずっと得』という調査結果を発表した。
WWFがコスタリカやフィリピン、インドネシアなど世界18カ所で、海亀観光などで地元が得る収入と、卵や肉、甲羅の販売など海亀を殺して得られる収入を比較したところ、殺す形で海亀を利用している9カ所の平均収入は、年間58万2000ドル(約6490万円)だったのに対し、観光業や海亀の保護事業のように亀を殺さずに活用している9カ所の平均年収は、165万ドル(約1億8400万円)と約3倍だった。このことにより、海亀を保護することは、国の経済発展にとっても利益になると指摘している。
最近は、いろいろなエコツァーが世界各地で行われている。身近でも屋久島縄文杉ツァーや、野間岬沖のイルカウォッチングなど・・・自然と人間が隔絶した生活になればなるほど、より惹かれていくのだろう。
経済的なプラス・マイナスだけで損得を勘定すべきではないと思うが、今の世の中それが社会を動かすのも事実。お金の循環が変われば、改善できる自然破壊や貧困、紛争もたくさんある。この海亀の件もそのひとつのような気がする。
今日のエコニュース鹿児島市は27日、ダイオキシン類対策措置法に基づき実施した、産業廃棄物焼却施設などの03年度立ち入り検査結果を発表した。17事業所19ヶ所のうち、2施設が基準値を上回ったが、再測定の結果は基準値内だったため、文書で指導した。また同じく27日に県と鹿児島市は、大気、土壌などのダイオキシン類の汚染状況を調べた03年度の環境調査結果を公表した。県は159地点、鹿児島市は22地点で調査したが、各調査地点とも環境基準以内だった。(毎日新聞)

2004/5/28(金) 草も有効利用しましょう。
前々から河川や道路脇の茅などの草は、とてもいい肥料になると聞いていた。化学肥料を使うよりずっといいと。でも一般的には国や自治体の管理下にあるので、そう簡単に刈り取るわけにはいかないのが実状だ。
それが、今朝の朝日新聞に『刈り取った草 飼料にいかが』という記事が掲載されていた。『国土交通省大隅河川国道事務局は、肝属川の堤防と河川敷で刈り取った草を家畜の飼料、畑の敷きわらにする農家を募集している。6月中旬〜11月中旬まで、刈り取った場所で梱包して希望者に渡す。梱包の大きさは30×40×65センチ、重さは15〜25キロ。申し込みは6月10日まで同事務所河川管理課まで(0994-65-2541)』
国土交通省としては、焼却場やリサイクル業者に持ち込む経費の節減が目的で、草刈りに年間約5千万円、処理費に約1千万かかっていたのが、02年度から引き取ってもらったところ梱包費を支払っても約400万円節減でき、昨年度も67戸が飼料1万9900個、敷きわらは2トントラックで610台分が利用されたという。
お金のことだけでなく環境の面からみても、草を焼却処理するより飼料や肥料にまわせば再利用したことになりゴミの減量につながる。しかも普通に生えている草だから農薬の心配もない。1石3鳥の効果がある取り組みだと思う。
今日のエコニュース人権擁護団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は26日、世界の人権状況をまとめた2004年版の年次報告を発表し、「対テロ戦争」を柱とした米国の安全保障政策を「人権を犠牲にした上、治安を向上させていない」と強く批判した。アイリーン・カーン事務総長は声明で「(国際テロ組織)アルカイダの残虐な攻撃は人道に対する罪に値する。一方、米国の人権侵害や先制攻撃主義は正義を傷つけ、世界をより危険な場所にした」と述べ、武装組織と国家の暴力の応酬が人権状況を悪化させているとの考えを示した。報告書によると、03年に28カ国で少なくとも1146人の死刑が執行され、このうち中国、イラン、米国、ベトナムの4カ国だけで84%を占めた。(共同通信)

2004/5/27(木) 初挑戦!梅干し作り その2
ちぎってから4日目。いい香りがするようになり、いよいよ梅干し作りに取りかかった。
昼から10時間ほど水につけてあくをぬいた後に選別。難点があるのを取り除いたら850gしか残らず、塩は約18%の160g。
容器はもちろん、手や梅も焼酎消毒しながら、梅干し用にと買っていた5L容器に詰めたが、その容器では1/3にしか満たさず、結局小さな容器に移し替えた。
思っていたより少なく「初回お試しセット」みたい。まぁ最初はこれくらいが扱いやすかったかも。どうかカビが生えませんように!

5/24の状態(かなり青い)

写真では大きく見える梅だが、実際は小さめです。(白く見えるのは「1kgの重し」です)

5/27(黄色く熟してきた)

2004/5/26(水) 環境自治体会議in飯田市
今日から長野県の飯田市で「第12回環境自治体会議いいだ会議」が始まり、明日までの2日間、エコツアー、全体会議、分科会会議(10会場)などが行われる。去年行われた屋久島での第11回環境自治体会議には私も参加してきた。
『環境自治体会議』は92年に設立し、今は全国各地の市・町・村・区レベルの自治体、71自治体が会員になっている。(鹿児島では指宿市・加世田市・伊集院町・上屋久町・屋久町が登録) 共通の目標として、自治体環境政策の推進・環境に関する情報ネットワークづくり ・環境事業の推進・社会的アピールの場の創出を掲げ、それぞれに活動しながら年一回全体会議を行っている。
今年の会場になった飯田市の飯田市役所は、00年1月に環境ISOを第三者認証機関から認証取得していたが、03年1月には自己宣言へ移行した。飯田市は環境ISOに対して意識が高いようで、市役所独自の環境マネジメントシステム「いいむす21」を作り、中小・個人事業所向けに認証登録制度も確立し、現在取り組んでいる事業所は170、登録証発行は45事業所に上っている。また環境改善活動に積極的な事業所で「地域ぐるみ環境ISO研究会」を立ち上げ(現在は28事業所が参加)、この活動に対しては先日「第2回日本環境経営大賞」を受賞したばかりだ。
昨年の屋久島会場での交流会でも、次回の開催が飯田市に決まったということで挨拶をされていたが、元気の良さが印象に残っている。今日・明日の会議が「形」だけに終わらずに、全国に飯田市の先進的な活動が広がっていくことを期待したい。
 ※環境自治体会議の詳しいことは→環境自治体会議のHP
   飯田市の環境活動について→飯田市環境情報HP
今日のエコニュース:山林開発で海に流入する赤土が増えると、海中で有害な過酸化水素が多く生成される。こんな可能性を示す研究を、琉球大の新垣雄光助手(環境化学)らが25日までにまとめた。新垣助手は「生態系に悪影響が出るかもしれない。サンゴの白化などへの影響も今後調べたい」としている。(共同通信)

2004/5/25(火) それでも、「問題ない」なんて・・・?
毎日新聞の大阪版に掲載されていたという記事を一部転載します。
『関西国際空港がある空港島は年々地盤沈下が進んでいると聞き、ギョッとした。さらに、沈下の影響で建物にゆがみが出ており、ジャッキで建物を持ち上げて矯正していると聞いて「ほんまかいな?」。沈下の影響を実感できる場所を探してみた。
空港ターミナルビル1階中央の柱の脇に遠慮がちに出ているコンビニエンスストアの看板。このコンビニに降りる階段の一番下の部分が、なぜかスロープになっている。最初から「こんなものか」と思って通ればまったく気付かないが、実はこのスロープ、ゆがみが生んだ産物なのだ。沈下は均等に起こるわけではないため、建物にゆがみが出てしまうことがある。そんな場合は、建物をジャッキで持ち上げて、沈下が進んだ所に建つ柱と基礎部分の間に鉄板を差し込んで矯正している。このスロープは、建物をジャッキアップした結果、1階部分にぶら下がる構造となっている階段と、地階の床にすき間が出来たため97年に造った。よく見ると、壁の最下部も15センチほど浮き上がっている。
関西国際空港会社によると、空港島の建物の地下部分はあらかじめ地盤沈下を想定した構造になっている。階段は建物を持ち上げると地階の床から離れる。壁は天井からつり下がっている外壁と、地階の床の上に建つ内壁の2枚重ね。こうしておかないと、建物をジャッキアップした際に地階が浮き上がってしまうため、壁や階段が重みで引きちぎれてしまう恐れがあるからだ。さきほど発見した壁のすき間は、外壁が持ち上がって内壁が露出していたのだ。』
87年1月の空港島の建設工事開始以来17年で、既に平均12.18メートルも地盤沈下したという。関係者は「問題ない」と言っているそうだが、素人の私には信じられない。

2004/5/24(月) 初挑戦!梅干し作り その1
今朝友人から自宅で出来た梅を、分けてもらった。去年初めて作った果実酒(ビワ、すもも)が、とてもうまくいったので「今度はこれで梅酒を」と思いながらも、心の奥にあった「梅干しを作ってみたい」という気持ちが沸々とわいてきた。
数ヶ月前に「千坂式食養法」で『3年以上寝かせた梅干しは完全無欠の食材』と教えてもらい、それまで台所の隅に眠っていた何年も前に母が作ってくれた梅干しを、引っ張り出して食べるようになっていた。
「梅干し作りは難しいのでは?」という思いがあったが、早速作り方を母に聞いたり、インターネットで調べたり。母曰く「カビにさえ気を付ければむずかしくないよ」の一言。それにインターネットで調べたら、「市販の梅干しは、塩漬け・天日干ししたものではなく調味液に漬けただけだから、本当の梅干しではない」という記述を見つけ、ますます自分で作ってみたいという思いが強くなった。
失敗は覚悟の上で夕方、容器と重し、干し用のざるを買ってきた。青梅は黄色に熟すまで待って塩漬けした方がいいということなので、数日はこのまま待機状態になりそうだ。事務局日誌でも「初挑戦!梅干し作り」として経過報告を入れていきます。

2004/5/23(日) まずは、生活全般の見直しから
昨日、「千坂式食療法」の講演会に参加してきた。この食養法は食べ物を「陰性・陽性・酸性・アルカリ性」で判別し、食べ合わせによって病気を治す力のある“強い血液”を作ろうとするものだが、玄米を20時間以上炊く、大根でも人参、ゴボウでも皮もむかず切らず丸ごと長時間煮る・・・など独特の調理法を提唱している。
講演後の質疑応答で、若いお母さんが「子供を産んでからアトピーがひどくなり最近玄米を食べ始めたんですが、これで本当に治りますか?」と質問された。講師の千坂諭紀夫氏は「あなたは玄米が何でも治す薬だと思っていませんか?」、さらに「甘い物など体によくないものを断ち切る方が先ですよ。」と言われた。
確かに「これが××に効く」と言われれば、それさえ摂れば「治る」と思い込んでしまいがちだ。それは食べ物や健康食品に限らず、病院でもらう薬にしても同じ。いくら治癒力の強い“体にいいもの”を摂ってもそれ以前に、体に良くない食べ物を食べ続ける、不規則な生活、そして暗い心などを引きずった生活をしていては、薬効が低くなるのは当然だろう。
自分自身に置き換えてみても、体にいいと言われることも結構やってはいるが、甘い物・麺類は好きだし、夜中も遅くまで起きているし・・・マイナス要素を減らしてこそ、プラスの効果が活かされるのだから、もう少し生活全般に気をつけるのが先決かもしれない。しかし今もとっくに日付は変わっているのに、まだこの事務局日誌を書いている状態だからなぁ。。。(^^;
 ※千坂式食療法のHP
今日のエコニュース:農水省は21日、ダイオキシン類など食品中の汚染物質について今年度の対策行動計画を公表した。新たに大豆など畑作物のカドミウム吸収抑制対策マニュアルを作成するほか、政府備蓄米からカビ毒が相次いで発見されていることから、省内に対策チームを設置して、国産農産物の汚染実態調査をする。(毎日新聞)

2004/5/21(金) 「じめじめ対策」を参考にしてみませんか?
今日は久しぶりに雨が上がり、部屋干ししていた洗濯物や布団を干すことができて、ホッとした。昨日は洗濯物を部屋に干し、一日中閉め切っていたためか、夜押し入れから布団を出すと、濡れているように湿っており、「病気になりそう」と思ってしまった。
そして今日、たまたま銀行で順番待ちしていたときに読んだ雑誌に、「梅雨のじめじめ対策」が載っていたので、おもわず読みふけってしまった。
●朝、敷き布団はすぐに押し入れに入れず、しばらくそのまま放置。身体から出た水分を少しでも蒸発させてから片づける。●洗濯物を部屋干しするときは、その下にくしゃくしゃにした新聞紙を置いておくと湿気を吸ってくれる。●濡れた靴、傘などで玄関にたまった水分は雑巾や新聞紙で拭き取っておく。●台所の洗い場に濡れたままの食器などを置いておかない。流し周辺の水分も拭き取っておく・・・
これらはどれも簡単なことですので、私も実践してみようと思います。
今日のエコニュース:国連食糧農業機関(FAO)は20日、農作物のうち4分の3の品種がこの100年間で失われ、生物の多様性が失われていることで食の安全性が脅かされていると警告する声明を発表した。品種の減少は、森林伐採や都市化、環境破壊に加え、機械化に適した農作物が重点的に生産されていることや食生活の変化などが原因。FAOは、人間が食料として依存している生物の種類保全の重要性を強調、10月16日の「世界食料デー」のテーマに生物多様性の問題を取り上げるとしている。声明によると、家畜6300種類のうち1350種類が、存続が危機にさらされているか既に絶滅したという。生物の種類が減少していることで、人間が摂取する動物性タンパク質の90%は約10種類の動物に依存。植物から摂取しているカロリーのうち半分は、わずか4種類の農作物で占められているのが現状だという。(共同通信)

2004/5/20(木) 個人情報の流出について
消費者金融大手の三洋信販(本社・福岡市)の顧客情報流出問題で、同社は20日、貸付残高などの信用情報を含む約116万人分の個人情報が流出していた可能性が高いと発表した。貸し倒れ分を除いたほぼ全顧客分の情報が漏れていたことになるという。非常にプライベートな情報を預かる会社として、重大な問題だ。
しかも流出した情報によって、すでに「三洋信販の債権を私どもが引き継いだので、返済を」などの架空請求による詐欺が相次ぎ、被害の申し出は約370件。申告された被害額だけで、約1億1千万円にも上るという。そしてその情報は住所氏名だけでなく、職業(会社名・肩書き)、年齢、未婚・既婚・・・など詳細の内容らしい。
今の世の中、何でもコンピューターで管理され便利で保管しやすい反面、今回のようにいったん情報が漏れてしまえば、その影響は計り知れない。プライバシーの保護が重要視されてきたが、実際は私たちのプライベートな情報はいくつものルートで見透かされている。いったい私の情報は、政府・行政組織も含めてどれだけの企業や団体に流れているのだろう。自分がまったく面識のない人にまで、自分の生活を示す情報が握られていると思うと恐ろしい。
今日のエコニュース:昨年のウミガメ上陸頭数は5323頭で、12年ぶりに5000頭を超したことが19日、鹿児島市内であった県ウミガメ保護対策協議会で報告された。県は88年、全国初のウミガメ保護条例を施行し、保護に取り組んだことも一因としている。一方、卵の盗掘も15件で前年の4件に対して急増した。(毎日新聞)

2004/5/19(水) 将来を見据えた選択をしたいものです。
オゾン層破壊物質として各国が全廃を目指している「臭化メチル」を使った農薬を、広島市農業協同組合(JA広島市)が4月から組合員に割引販売し、使用を奨励していたことが分かった。臭化メチルの使用・生産が禁止される前に在庫を一掃するため、農家約200軒に「臭化メチル剤を使用できる最終の今年、特別価格で販売しますのでぜひご利用ください」と書いたチラシを配ったという。
JA広島市の常務理事は「環境への配慮に欠け、販売方法に問題があった」と述べ、販売を自粛し、販売済みの農薬を回収することを明らかにしたが、ここにも「自分さえよければ・・・」という心意と安易な行動が見える。
同じようなことは、他にも存在する。日本では規制が始まり使えなくなった農薬を、アジアのまだ規制がない途上国に売ることは、他国の人の健康や未来のことを考えていない行為だと思う。
今回のことも、金銭的に被害を受けないようにとの判断で行った行為だろうが、結果的にはよりたくさんのオゾン層破壊物質を放出してしまうので、15〜20年後に「オゾン層破壊→有害紫外線が地表に届く→みんなが被害を被る」ことになる。
アメリカンインディアンは、7世代後の子孫のことを考えて物事を決め、行動していたと聞く。そこまでの想像力は持てないまでも、せめて自分の子供たち孫たちのことまでは視野に入れて行動できれば、と思う。
今日のエコニュース:二酸化炭素など温室効果ガスの02年度国内総排出量が前年比で2.2%増加した。環境省が18日、政府の地球温暖化対策推進本部に報告した。東京電力のトラブル隠しで原発の運転停止が相次ぎ、火力発電への依存が高まった影響などが出た。90年比では7.6%増。京都議定書で日本は90年比6%の削減を約束している。抜本的な見通しが迫られそうだ。(毎日新聞)

2004/5/18(火) 楽しみは、自分で作り出すもの
『最も幸せな人とは、自分の人生を最も楽しんでいる人です』
上記の言葉は、「紘矢・亜希子の自由気ままに」というメルマガの中に書かれていた言葉です。山川紘矢・亜希子ご夫婦は、スピリチュアルな本の翻訳家として有名な方たちで、翻訳の他にも、講演会、読書会、スピリットダンス、山登り、瞑想、世界旅行(聖地訪問)等々、まさしくご自分たちの人生を楽しんでいるようです。
『人生を楽しむ』ということは“簡単そう”で、その実多くの人が“簡単ではない”と思っているのでは・・・でも、それって、自分でブレーキをかけていることも多いように思います。“言い訳”を見つけてきて、自分を納得させ、なぐさめているようなところも、無きにしもあらずでは?
誰もが“生の時間”は限られているもの。最近はできるだけ後回しをやめて、やりたいことは早めにやろうと、思うようになりました。そして1日に1回小さな事でも「楽しいなぁ」と思う瞬間を持つように心がけています。これなら、お金や時間をかけなくても「幸せ」になれるし、誰にでも“簡単”じゃないかなと思います。
今日のエコニュース:経済産業省は17日、2010年度の1次エネルギー二酸化炭素が排出量の公表した。現在取り組んでいる省エネ対策での効果を織り込んだ場合、90年度比5%増の11億トンになり、地球温暖化対策推進大綱の目標値「90年度と同水準」を上回る。省エネ効果を織り込まない場合は、同11%増の11.7億トンになる見通し。(毎日新聞)

2004/5/17(月) 防犯は当たり前の時代なんでしょうね。。。
去年はお米や果物など農作物の盗難が各地で相次ぎ、多くの農家に被害と不安を与えたことは記憶に新しい。中でも「真っ赤な宝石」と言われる山形県の高級サクランボ「佐藤錦」は周辺農家で合計1.3トンにも上るほど大量盗難の被害にあい、一晩で220キロ、時価にして77万円相当も盗まれた農家もあるとのこと。
そして今年も「佐藤錦」の収穫期を6月に控えて、生産者たちは戦々恐々としているらしい。深夜の見回り、畑で寝ずの番、防犯システムの導入など、生産者のみならず地域住民や農協まで巻き込んで対策に躍起になっているようだ。
食べるものがなくて農作物に手を出したのではなく、ごっそりと奪って売り現金を稼ぐという行為は、セコイ&ズルイと感じる。それにも増して、毎日様々な犯罪が起きている、悲しい現実。「安全・安心の国=日本」の神話は完全に崩れ去ったのか。
宅配の人に「窓の鍵、かかっていませんよ」と注意されたり、妹に「昼間も鍵してなきゃ、危ないよ」と諭される私は、間がぬけていることに加えて、時代遅れなのかもしれない。
今日のエコニュース:二酸化炭素排出量の削減目標を定めた国の地球温暖化対策推進大綱の中で、運輸部門が2010年度の目標値を達成できないことが確実となった。これは、女性の免許取得率の向上などによるマイカーの普及で、車の輸送効率が悪化していることが主な原因。(イオルニュース)

2004/5/16(日) 沖縄の復帰32周年に思うこと
沖縄は昨日、本土復帰32周年を迎えた。祝賀イベントも行われたのだろうが、朝日新聞によると、いまだに問題をたくさん抱えている沖縄の様相が見えてきた。
復帰後32年間のうち返還された米軍基地は約5千ヘクタール。復帰当時の米軍基地面積の8割は残っている。現在も沖縄は、全国の米軍基地の75%が集中している。
米軍普天間基地が撤退ではなく、名護市辺野古沖に移転するという計画に対して、県内外の支援者50〜100人ほどが、ここ1ヶ月ほど毎日座り込みをしているという。その座り込みの中核は、地元のお年寄り。そして基地撤退を訴える恒例の「5・15平和行進」も14,15日両日行われたが、その参加者の6割は本土の労働組合が占め、ここでも地元の若者の関心は低くなっているという。
沖縄の経済は、観光と基地と公共事業という「3K」で成り立ってきたと言われる。基地はいらないと思っていても、仕事がない沖縄の若い人たちは、基地に就職するためにわざわざ専門学校にまで通っている現実もあるらしい。それゆえ、基地問題には自然と目をそむけるようになったのかもしれない。
沖縄本島の中央部に広範囲陣取っている米軍基地。私も、沖縄が早く基地のない島になることを願っている。それはただの撤退だけではなく、基地自体がいらなくことも含めて。世界中が平和になれば、どこの国も基地なんていらないのだから。そう願いながらも、それが果てしなく遠い希望に思えてしまうのは、我ながら悲しい。
今日のエコニュース:水俣市のチッソ水俣本部で2月、毒性のある化学物質キシレンとエチルベンゼンが排水路に流出し、100匹を超す魚が死んでいたことがわかった。県は、「水質汚濁法で定める有害物質には含まれておらず、人の健康には影響がない」と判断し、公表していなかった。(毎日新聞)

2004/5/15(土) タバコのポイ捨て
先日の田植えには2名の喫煙者がいたが、ちゃんと各々携帯用灰皿を持参していた。数年前から、歩きタバコを禁止し罰金を取るような地域や、レストランなど様々な場所で分煙も進んでいるので、喫煙者の意識やマナーもずいぶん変化してきたと思う。しかし道端には、相変わらずたくさんのタバコの吸い殻が落ちている。
5/7の事務局日誌にも書いた“春のクリーンアップキャンペーン”が、各地で展開されているが、その中で今年もタバコの吸い殻が大量に拾われていると、全国事務局共同代表の小島さんが毎日新聞に投稿していた。
小島さんが参加した湘南海岸の一会場では、わずか400メートルほどを1時間弱清掃しただけで、タバコの吸い殻とフィルターは、1万4021本も集まったという。、300人余りが参加していたので1人で50本近く拾った計算になる。
あちこちにタバコの自動販売機があり、簡単にどこでもいつでもタバコは手に入る。それだけ気軽に吸って、そして気軽に捨てているのだろう。よく側溝などに捨てる人を見かけるが、川や海に流れ着けば、やがて消えてなくなるとでも思っているのだろうか。ひとつひとつは小さなゴミだが、その悪影響は計り知れない。
『地球の健康のため、ポイ捨てに注意しましょう!』
今日のエコニュース:鹿児島県は、森林の環境保全を目的とする新税「森林環境税」を導入する条例案を6月議会に提案する。法定普通税だが、条例案では使途を森林関連の事業に限定し、目的税的に運用する方針。導入は来年4月を目指しており、岡山、高知両県に次ぎ、全国3番目となる。(毎日新聞)


2004/5/14(金) 「福岡なべしま」市民団体認証企業に!
過日、福岡なべしまの「薩摩酎房」をISO14001市民団体審査し認証。そして本日、福岡市東区の同店舗で、山口社長に認証証書の授与を行った。
「薩摩酎房」は、既に第三者認証機関の認証を取得していたが、鹿児島の「焼肉なべしま与次郎店」同様、今年から市民団体認証に切り替えた。
山口社長は、「今後は薩摩酎房の環境マネジメントシステムを福岡なべしま全9店舗に展開し、さらにスタッフの教育を充実していきたい。」と語った。
(詳しくは「市民団体認証企業」のページをご覧下さい)

認証証書を手にする山口社長(右)と猿楽店長
今日のエコニュース:コンブやホンダワラ、カジメといった藻類が消失する「磯焼け」が全国的に広がっている問題の解決に、水産庁が乗り出した。すでに各地で実施されている対策の再検討や人工的に藻類を育てる実験などを通じて、06年度までに有効な改善策を取りまとめる方針。水産庁によれば、磯焼けは海水温の上昇や水質汚濁といった環境変化や、ウニなどが食い荒らすことで広がった。数千ヘクタールに及ぶ沿岸部で、有用な藻類が消失している。(朝日新聞)

2004/5/12(水) “人”が“人”でなくなる恐ろしさ
イラクの民間人を刑務所で虐待した写真に写っていた女性兵士がインタビューに答える映像を見たが、空しさがこみあげてきた。幼さが残る21歳の女性兵士は、「上官の命令に従っただけだから、自分に非はない。上官は喜んでくれた。」と言い放った。米国防長官は、「捕虜の扱い方を訓練されていない下級兵が愚かな上官の下、勝手に行った行為だ」と弁明した。では、「上官が悪かった」だけですむことなのだろうか。ただの責任転嫁にしかみえない。
先日から公表された数々の映像や、実際に虐待にあった人のコメントを見聞きすると、身体全体で嫌悪感がわき上がってきて、何度も吐き気がした。「人はどこまで残酷に、そして非情になれるのだろうか。。。孤立した所では良心やモラルは皆無になってしまうのだろうか。。。怒りや憎しみ、恨みは果てしなく人を変えてしまうのだろうか。。。」そんな思いが、胸の中をグルグルまわる。人の心をこのような状況にしてしまう“戦争”というものの際限なき恐ろしさは、私の想像をはるかに超えていることは確かなようだ。
今日はまた、虐待への報復いう形で、米民間人がカメラの前で殺された映像がメディアに流れた。この連鎖は、いつ止まるのだろうか。一日も早く終結してほしい。
今日のエコニュース:東京都環境審議会は10日、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素の排出削減について、事業所の自主的な削減努力を評価・公表し、都が表彰する制度の導入を求める最終答申をまとめた。大規模事業所を対象に全国初の削減義務を目指していたが、産業界の反発から断念に追い込まれ、自主努力にゆだねることにした。(毎日新聞)

2004/5/11(火) 正しい姿勢してますか?
自分ではまっすぐに立っているつもりでも、体は結構歪んでいる。
鏡で自分の姿を見るときは、真っ正面がほとんどなので、歪んでいるかどうかわかりにくい。これを横から見たり、他人に後ろ姿でチェックしてもらうと、背中が丸くなっていたり、左右の肩の高さが違っていたり・・・と、姿勢の悪さが見えてくる。
更にもっとおもしろいチェック法がある。それは、目をつぶりその場で足踏みを100回続けてみる方法。自分では全然動いていないつもりが、前に進んでいたり、違う方向を向いていたり・・・爆笑する人も多いと思う。かくいう私も、目を開けたら左に45度回っていたこともあるし、1メートルくらい前に進んでいたこともある。左に回ってしまったのは左肩が下がっていたからで、前に進んだのは姿勢が前のめりになっていたのが原因らしい。
おなかを引き上げるように力を入れ、肩・胸は広げる感じ、そしてお尻をキュッと締めるようにして立ってみると、かなり姿勢はまっすぐになる。しかも、そうやってお肉を緊張させると、脂肪が取れ筋肉も鍛えられるという。正しい姿勢で初夏の風を切ってみては、いかがでしょう。一石何鳥もの効果があると思いますよ。
今日のエコニュース:亀井善之農相は11日の閣議後の会見で、長崎県の国営諌早湾干拓事業(06年度完成予定)をめぐり、ノリ不作など有明海の環境異変と事業との関連を調べる潮受け堤防排水門の中・長期開門調査について、実施見送りを正式に表明した。「総合的に判断した結果、漁業被害を出さずに調査するのは困難」と説明したうえで、調査の代替策として、有明海の環境再生に向けて、環境変化の原因解明調査など実施する方針も示した。(毎日新聞)

2004/5/10(月) 恐ろしい「食品リサイクル」
「えー、そうなの?!やめてよ!!」と思う投稿が毎日新聞(5/9)に掲載されていた。それは、大田区消費者団体連絡協議会前代表の〆野啓子さんが書かれた「食品安全法は機能しているか」というものだった。
『・・・「食品リサイクル法」が施行され、年間100トン以上の食品廃棄物を出す業者にリサイクルが義務づけられたため、東京都は大田区城南島の「スーパーエコタウン事業(産業廃棄物の処理を民間で行う)」の一つに「食品飼料化リサイクル施設」を設ける都市計画決定をした。この施設は、1都3県から集められたプラスチック入りのスーパーの食品やコンビニ弁当などの売れ残り食材を粉砕し、廃油で揚げて脱水処理をする。その結果できたものを鳥や豚の配合飼料とする。回収時にプラスチックが2%混入することが前提となっているため、この飼料で育てられた鳥や豚の食品としての安全性に不安を感じている。飼料の安全性については「飼料安全法」で、農薬、抗生物質、ホルモン剤などの検査を行うことにより安全性が確認できるとされているが、チェック項目にはプラスチック成分が入っていない。・・・』
たとえ鳥や豚の飼料だとしても、“プラスチックが入っていることが前提になっている”なんて、私には信じられないことだ。いったい、どういうつもりなのか、理解できない。でも元々は「食品リサイクル法」を作らせてしまう程、大量の廃棄物を出してしまっている私たち一人一人の行為が問題なのだ。プラスチック入りえさを食べさせられる鳥や豚たち、そしてそれを食べる私たち。その恐ろしい構図を避けるためには、私たちがもっと真剣に食品廃棄物を減らさなければいけない。まだまだ無駄はないか、もう一度チェックしよう。
今日のエコニュース:鹿児島県内の各地で本来生息しない外来種の生物が106種いることが、県による初めての実態調査で分かった。全国的に生態系への影響や農作物被害が社会問題化する中、輸入禁止などを定めた「特定外来生物被害防止法」が今国会で成立する見込み。県は奄美群島の世界自然遺産の登録を目指しており、「国の方針に従い、駆除や保護対策を充実させたい」としている。確認された外来種は海外、県外、県内の他地域から移入した昆虫類やほ乳類、は虫類など八類。106種のうち約6割は東南アジアや北米、アフリカなど海外が原産。入り込んだ主な理由はペットの放置、食用の繁殖、貨物などによる混入、害獣駆除用の繁殖。(南日本新聞)

2004/5/9(日) 田植え(米蒔き?)に参加してきました
右の写真を見ると、チョロチョロ見えるのが「苗」に見えるかもしれないが、実はただの「草」。今日、私がお手伝いしてきたのは、籾を直播きする田植え。だから見た目には田植えの前と後で全然変化ナシなのです。
主催の古財さんご夫婦は、10年前から米作りをされているが、3日間水に浸した籾を地面に向かって手裏剣を投げるように蒔く「自然耕」。本当に超簡単な田植えで、雨の中集まった9名で「田の字」に作られた田んぼ4面のうちの3面が30分で済んでしまった。(残り1面は後日、別品種を植える予定)
古財さん曰く、「お米は人が作るのではない。自然が作ってくれるもので、人はその手伝いをしているだけ・・・」だからもちろん、無農薬・無肥料、そして耕しも草取りもナシ!
今回植えた「イセヒカリ」は、環境にも強い上においしいので、収穫直前にスズメにほとんど食べられてしまったこともあるという。今後も、稲の成長具合を紹介していきます。

上段の田んぼ(右側/上には道路)

下段の田んぼ(左側/下には川が流れている)
今日のエコニュース: ここ数年、日本沿岸で海面水位が上昇している現象は、日本近海の水温上昇と密接な関係があり、最近5年間の日本の平均海面水位は過去100年で最も高いレベルとなっていることが9日までの気象庁の調べで分かった。気象庁は全国13カ所に精密型水位計を設置する一方、国土地理院と協力して地盤変動による影響も調査する方針。「水温変化の原因には謎の部分も多く、解明に向け調査を進めたい」(同庁気候・海洋気象部)としている。気象庁によると、日本近海の水深0−約700Mの平均水温は、1970年から85年まではほとんどの海域で低下していたが、北太平洋中部海域での海上風の長期変化や地球温暖化などの影響で、85年以降は上昇傾向が続いている。南西諸島から日本海では年0.01−0.06度、東海沖や関東東方沖は年0.1度を超える上昇率だった。(共同通信)

2004/5/8(土) もうひとつのクリーンアップ
昨日紹介した“クリーンアップキャンペーン”は、海岸など水際でのゴミ回収が主だが、今日は水中の“クリーンアップ”を行っている『水資源環境保全協会(FE−Net)』の活動を紹介します。(「JEAN通信No117」より一部引用)
『私たちは、湖底・海底に沈んでいる疑似餌、空き缶、生活ゴミ、釣り糸などのゴミを、潜水ダイバー達により回収・清掃しています。見えない所の清掃活動は非常に危険で困難です。視界が30cmから1〜2mの湖底・海底でライトをつけながらのゴミ拾いです。底に腐泥などが堆積しており、1つ取る毎に泥が舞い上がり何も見えなくなってしまう所があります。もともと魚にわからないように作られている釣り糸が、ダイバーにわかるはずもありません。タンクに引っかかることもしばしばあります。釣り具を回収するときは、釣り針のついているものも多くあり厚手の手袋が必要です。絡まった糸を回収しようと引っ張れば、手袋が切れたりスーツが切れたりすることもありました。道具は作業をするたびに水中で使いやすいように改良してきました。しかし拾う量よりも捨てられる量がはるかに多いのが現状です。清掃作業で嬉しいことは清掃後、待ちわびたように魚たちが戻ってくることです。。。』
3日間連続で、ゴミ問題の現状を紹介してきた。もちろん、これらは氷山の極々一角で、もっと大変なことも世界中で起きている。どんなに大切にしていた物もいったん私たちの手から、そして意識から離れると、それは「ゴミ」になってしまう。ゴミを増やすも減らすも、又どのような末路を与えるかも、すべて私たち次第。5月は、語呂合わせで5月3日の“ゴミの日”や、5月30日の“ゴミゼロの日”もある。今月は特に「ゴミ問題」に気をつけては、いかがだろうか。
 ※水中クリーンアップの詳しいことは→水資源環境保全協会(FE−Net)

2004/5/7(金) 海はゴミ箱ではありません。
アメリカの環境NGO「オーシャン・コンサーバンシー」が、海のゴミ問題に世界規模で取り組もうと“国際海岸クリーンアップキャンペーン”を始めたのは1986年。その呼びかけに応えて日本では1990年からスタート。91年には全国の連絡役として「クリーンアップ全国事務局」が誕生し、以来毎年春と秋に全国規模のクリーンアップを展開している。
今年も4月から“春のビーチクリーンアップキャンペーン”が各地で行われている。この活動の特徴的なところは、ただのゴミ拾いではなく回収したゴミを記録、集計し、原因と対策を探るところにある。先日、2003年春・秋に行われた“クリーンアップキャンペーン2003”のレポートが届いたので、調査結果を少し紹介します。
2003年は北海道から沖縄まで、合わせて延べ49,699人が参加し、73km以上の距離を清掃、130t余りのゴミを回収。一番多かったのは「タバコの吸い殻・フィルター」で、2位は「硬質プラスチック」、3位「発泡スチロール:小(1cm立方未満)」、4位「プラスチックシートや袋の破片」、5位「発泡スチロール:大(1cm立方以上)」他、自動車、バイク、家具、ドラム缶など大きなゴミも続々。海外からの漂着物も含めて、62種類もの様々なゴミが回収された。
砂浜やテトラポットにゴミが散乱している風景は、悲しくも今ではもう見慣れてしまった。とは言え、いつ見ても何度見ても、心が痛い。数年前、鹿児島でのクリーンアップに参加したが、次の年にはまたたくさんのゴミが捨てられ、漂着していた。「捨てる神あれば拾う神あり」という言葉があるが、ゴミに関しては「捨てる神」など存在しない。「海の神」の堪忍袋の緒も、すでに切れているのではないだろうか。
 ※「クリーンアップキャンペーン」の詳しいことは→クリーンアップ全国事務局(JEAN)
今日のエコニュース:世界自然保護基金(WWF)ジャパンは、環境に配慮して取られた海産物に「エコラベル」を付けて販売する制度を始める。環境破壊につながる海産物の取りすぎや、対象外の生き物を水揚げする混獲を避ける環境保全型の漁をする漁業者の海産物が対象。漁種、産地、漁協などを特定して、世界的に持続可能な漁業を目指す海洋管理協議会(本部・ロンドン)の認証制度に基づき、発行する。(毎日新聞)

2004/5/6(木) 自然観測に行って環境汚染してくるとは・・・
「Yahoo!ニュース」に掲載されていた南極に関する記事を転載します。
『南極のごみ問題が深刻化している実態が、環境省の調査で明らかになった。日本の昭和基地周辺では、建築廃材や機器の残がいが山積みされ、かつて海に捨てていたトイレットペーパーなどが分解されないまま海岸に漂着している。同省は「廃棄物の管理・除去対策を早急に検討したい」としている。
昭和基地の場合、燃やせるごみは焼却し、し尿などの汚水は希釈して微生物による分解処理後、海水中へ排出している。それ以外のごみは、1998年施行の南極環境保護法で廃棄物の適正処理が義務付けられて以降、観測隊が毎回150―200トンに上る量を観測船に積んで日本に持ち帰っている。
その一方で、昭和基地が57年に開設されて以来、持ち帰ることができなかった廃棄物も数多く残り、その量や廃棄場所などの実態も把握できていない。第45次観測隊に参加し、今年2月まで約2か月半、昭和基地に滞在した同省職員の田村努さんによると、使用済みのドラム缶や古くなった雪上車、そりなどが大量に基地周辺に放置されていた。
また、木片や金属破片などのごみは、昭和基地がある南極大陸北東の東オングル島のほぼ全域で確認できたという。さらに海氷が解けて現れた岩の表面には、トイレットペーパーがこびりつき、〈白いコンブ〉というあだ名が付いているほど。田村さんは「滞在中に有志約30人でごみ拾いをし、4時間ほどで約1トンを回収したが、とても追いつかない状態だった」と話している。(読売新聞)』
 ※南極のゴミの現状を写真入りで紹介しているHP→「ゴミ大陸、南極

2004/5/5(水) 「情報」について
先日創刊45周年を迎えたばかりの「鹿児島新報」が、突然の破産申し立てをし、今日の新聞をもって廃刊となった。発行部数は約3万部だったらしいが、40万部以上を誇る「南日本新聞」には多くの面で及ばなかったのだろう。
「鹿児島新報の歴史を閉じるにあたって」と、新報社長の筆で創刊の背景、これまでの経緯、秘話、思いなどが廃刊号に綴られていた。一県一紙体制による情報・言論の偏向、独走の弊害を憂い、政財界の有志らにより創刊されたが、悪戦苦闘の連続で万策尽きた様子がうかがえた。(財界へのかなりの恨み節も入っていたが)
確かに新聞を毎日、数紙読んでいると、一紙だけでは見えてこない世間の動向や、問題(話題)に対する温度差を感じるときがある。それは新聞だけでなく、テレビ・雑誌にしても、各紙・各社、またニュースキャスターの“カラー”で、着色されているのがわかる。
現在は情報の多様化が進み、私たちは選択の自由があるとは言え、自分の“カラー”で選んでしまうので、結局偏った趣向の情報しか入ってきていないのかもしれない。環境問題も一方向からばかり見ていては、真の問題点がわからない・謝った解決法を選んでしまうなど、危険なこともたくさんある。できるだけ間口を広げて情報をキャッチして、公正中立の立場で見ていきたい。
今日のエコニュース:国の原子力委員会は、国策として進めてきた核燃料サイクル政策の見直し作業を始めた。これまで、原子力発電所から出る使用済み核燃料は全量処理するとしてきたが、再処理せずに地中に埋める直接処分や中間貯蔵の位置づけについて検討する。高速増殖炉開発の停滞や再処理にかかる膨大なコストなどにより行き詰まった政策を、柔軟路線に転換する見通し。(毎日新聞)

2004/5/4(火) 紫外線対策、あれこれ
今年のGWは曇りや雨が多かったので、紫外線を気にしなかった人も多いのでは・・・でも5月は一年で一番紫外線量が多く、しかも曇りの日も要注意なのです。本格的な紫外線の季節を前に、毎日新聞にも特集が組まれていたのでご紹介します。
『福岡市のふたば幼稚園では7年前から紫外線対策に取り組み、現在は入園の際に紫外線カット素材の遊び着と水着、首筋を布で覆う帽子の購入を義務づけている。絵本などを出版しているチャイルド本社は、布付き帽子を5年前から販売しているが、売り上げは約7倍。高島屋玉川店(東京)では子供用サングラス約50種類を販売し、昨夏約350本売れたことから今年も売り場を設ける予定。埼玉県の主婦3人が始めた育児用品を企画販売するベンチャー企業では、インターネットを中心に帽子が今年はすでに約300個売れ、生産が追いつかない状態。
子供の日焼け止め選びについて皮膚科医は、「紫外線吸収剤無配合で低刺激のもの。SPF値は日常生活なら20前後で十分。海や山などでは30、40くらい。汗っかきの子供には、ウォータープルーフタイプを選び、落とすときはオリーブ油をコットンに含ませて拭き取り、石けんで軽く流す。汗が出てたらふいて、2、3時間を目安に塗り直すこと。」
眼科医は、「サングラスはゴーグルのように目の横に隙間ができない、顔の形にあったもの。レンズの濃さは紫外線カットとは無関係。色が濃いとまぶたや瞳が大きく開き紫外線を多く受け入れてしまうので、鏡を見て自分の目が見える程度の濃さを選ぶこと。」』
美容業界も一昔前の「小麦色の肌」ブームとはうって変わり、最近は「美白」一色。また健康面でも紫外線は、骨を強くするビタミンD作りを助けることから子供たちやお年寄りに有効だとされてきたが、それも1日15分も日光に当たれば十分という。いづれにしても、お日様と上手につきあっていきましょう。
今日のエコニュース:環境省は、地域の自然環境や文化とのかかわりを楽しむ観光「エコツーリズム」を推進するため、インターネット上にエコツアーの情報サイト「エコツアー総覧」を開設する。旅行業者などからの掲載申し込みを受け付けた後、7月中旬にも開設する。(鹿児島新報)

 

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