エコ見聞録


〈塩川事務局長のオーストラリア訪問記〉
オーストラリア  クリスタルウォーターズ/マレーニ
 究極のエコビレッジ・エコタウンに行ってきました!
                                2004.7.3〜2004.7.8


“パーマカルチャー発祥の地で、楽農のワークショップに参加してみよう”と、沖縄の友人らと6日間、秋のオーストラリアへ行ってきました。
地球環境はもちろん、地域、大気、土、水、各種生物、そして人間への細かな配慮の下にデザインされたクリスタルウォーターズの村、家屋、畑作りにはとても感動しました。
マレーニは人口2000人の小さな町。そのうち500人がLETS(レッツ)システムという地域通貨を全体の20%使用しているとのこと。町の中心にあるオーガニックショップのオシャレな店内は計り売りばかり!?そしてマイバック持参者ばかり!
 
 左から今回ガイド役のユカリさん、私、
 ジェイドさんとそのご主人のポールさん

 
今回の主な視察目的の「パーマカルチャー」とは、1987年にオーストラリアのカルチャー研究所・所長ビル・モリソン氏が確立した理論で、「パーマネント:永久」と「アグリカルチャー:農業」の造語で、「カルチャー:文化」の意味も含んでいるそうです。でも単に環境に配慮しただけでなく、持続可能な無農薬・有機農業を基本とし、水・土・植物・畜産・水産・建造物・人々・経済・都市と農村、これらすべてを考慮し、組み合わせて、地域全体を設計するところに特色があります。
そしてその一端を、ジェイドさんの農園で体験。不耕起ガーデン作りや堆肥作り、畑のデザインの方法を学びました。
最終日は、世界遺産にも登録されているフレーザー島を観光しました。この島は、4万年前の姿をそのままに動植物の珍しい生態系を保っており、熱帯雨林、砂丘、淡水湖を有する自然の宝庫でした。
出逢った方々の笑顔、せかせかしないゆったりとしたリズムが忘れられません。
地球環境フォーラム鹿児島で是非ツァーを組んで、みんなで訪れたいです!
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クリスタルウォーターズビレッジでは、5000エーカーに83世帯が思い思いのエコライフを展開している。電気は通っているが水道はナシ!どこでも、雨水を利用していた。

クリスタルウォーターズビレッジの見取り図

家庭・ホテルでも、コンセントはスイッチ付きで、待機電力をカット

公園内のコンポストトイレ。右は雨水タンク
マレーニのオーガニックショップ。バラ売り、計り売りの話は聞いていたが、「まさか、これほどまでとは!?」と驚きの連続!(写真以外にもシャンプー類も計り売り)

野菜のバラ売り。日本では店頭に並ばないようなキズ物も多数

小麦粉、きな粉など、粉類も約20種類 が計り売り

はちみつ、オリーブオイル、醤油、ナッツ類も計り売り
ワークショップとして、堆肥作りや土作りも体験。この不耕起農法は、コンクリートの上でも、どこでも畑ができる!
パーマカルチャーガーデン(多種作物農法)のデザインの仕方について説明するジェイドさん @まず、ガーデンのワク極め、一番下にはぬれた新聞紙を炭素分として敷き込む
A新聞紙の上に液肥をまき、その上に窒素分として、カヤ等の生刈草を敷き詰める

B生刈草(窒素)の上には、枯れ葉等(炭素)を重ねて散水。この繰り返しを4,5回して 30センチ程の高さに積み上げる

C堆肥の効いた土を10センチほど入れ、その上にどこにでもあるような土をかぶせ、マルチの刈草を敷いて、あとは好みの苗を植える

D断面を見てみると、一番下の新聞紙の上に生刈草(窒素)と枯れ葉(炭素)が地層のようになっているのがわかる
2004.7.20UP

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